建築デザイン、間取り図 知識

家具図面・建具図面とは?見方・書き方を解説

快適なライフスタイルを送るために必要なものととして家具があります。家具はインテリアの一部として空間の演出と合わせて快適な生活環境を整えるために必要なものです。

そんな家具ですが、デザインだけでなくサイズや形状をスペースに合わせて設置することが必要です。適切な家具の設置を行うために家具図面・建具図面があります。

今回の記事では、家具図面とはどのような図面なのか?その書き方などについて詳しく解説していきます。

1.家具図面とは?

家具図面とは

(出典:株式会社ビムキャドソリューションHPより)

家具図面とは、対象の家具の形状やサイズ、細かい寸法などを詳細に表した図面のことをいいます。

家具図面を作成することによって、家具の詳細情報を施工者、製造者に伝えることが可能となるため、正確な家具の製造、設置が実現します。

その他にも、家具図面を作成することで、家具製作に必要な材料の種類、量、サイズなどを事前に把握することが可能となり、効率的な製作が可能です。材料の無駄を省き、コストの削減、生産性を向上させることができます。

さらに家具図面は、設計者と製造者、施工者、クライアントの間のコミュニケーションツールとしての役割も果たします。

家具のイメージを図面化することで、イメージの共有や変更や修正箇所の早期発見にもつながり、スムーズな家具の製作に進むことが可能となってきます。

家具図面には、詳細な家具情報の明確化、生産性の向上、円滑なコミュニケーションのようなメリットがありますが、デメリットである部分も存在します。

詳細な情報を表す家具図面は作成するために、時間と労力が必要となってきます。さらに正確な家具図面の作成には、図面や家具のことについて理解しておく必要があります。

専門的な知識がない状態では、正確な図面の作成は困難であり、間違った図面を作成する可能性があります。間違った図面では、正しく家具の作成が不可能となるため、確かな知識をもった設計者による図面作成が必要です。家具の製作は始まってしまうと変更や追加が困難であるため、図面のミスがないように正しい図面作成が必須です。

このように家具図面は設計の意図を具現化し、さまざまな役割を果たす重要な図面といえますが、図面作成にあたっては、確かな専門知識が必要になってきます。より精度の高い家具図面を作成するため、図面と家具の知識を蓄えていくことが必要です。

2.家具図面の読み方

家具図面は家具の配置や寸法などを示す重要な図面です。そんな家具図面は、見る機会が少ないので読み方がわからない方も多いことでしょう。ここからは、家具図面の読み方や記号、凡例、専門用語などについて解説していきます。

まず家具図面の基本的な読み方のポイントについて紹介します。

  1. 仕様などの情報を確認する

図面の中には、家具に関する多くの情報が入っています。家具の扉や天板などの、面材の種類や品番などの重要な情報が記載されているためしっかり確認しておく必要があります。

  1. 外寸、内寸を理解する

家具図面の中では、扉や引き出し内部の有効部分である内寸、家具の外側の寸法を表す外寸があります。どちらも家具のサイズを表す重要な寸法ですが、この寸法を間違えるとトラブルの原因となってしまいます。

予定したものが入らない、設置スペースに納まらないといいった問題が発生します。トラブルを防止するため、どこを表している図面であるかをしっかりと理解しておく必要があります。

  1. 専門的な部材名称などを理解する

家具の部材の名称の中には、聞きなれない部材が多く存在します。

その例として「フィラー」「幕板」といった部材があります。これは、家具設置の際の隙間を埋めるための調整材のことをいいます。

隙間を埋めるためだけでなく、扉の開閉でカーテンや窓枠などの箇所と干渉を避けるためにも、設ける場合があります。このように家具図面では、専門的な用語も多数使用されていますので、用語を理解しておく必要があります。

家具図面で使用される記号などについては、最も重要となってくる寸法線、寸法値の表記が重要となってきます。さらに設置のための下地補強の表記などが行われているのが特徴です。

家具図面でもっとも重要となってくる寸法がどこを表してしるのかをしっかりと読み取れるようになることが特に重要であるといえます。

3.家具図面の書き方

ここからは家具図面の書き方について解説していきます。

まず家具図面を書くためのポイントについていくつか紹介していきます。

・必要な情報を網羅する

家具製作に必要な情報を漏れなく表記されていることが必要です。

情報が不足していると、製作がスムーズに進まなくなり、希望する家具と素材などの違いといったトラブルの原因となる場合もあるため、情報の落とし込みは非常に重要です。

・正確な寸法の表記を行う

寸法について特に注意して表記していきましょう。内寸、外寸の違いについても理解しておき必要な寸法は全て表記しましょう。家具図面の作成には、創造力、技術力、正確性が求められるため、ポイントを抑えて正確な図面作成を行うようにしましょう。

そんな家具図面の一般的な作成手順は以下のとおりです。

  1. アイデアやデザインの決定

家具のデザインやアイデアを出し、家具のイメージをスケッチなど行います。

この作業によって家具の外形などが固まってきます。

  1. 外形図の作成

デザインが決まった外形部分から図面に落とし込みを行います。

家具図面の外形図を作成する

(出典:タカラスタンダードHPより)

外形は設計に基づいた正しいサイズで記入していきましょう。

  1. 内部の小物、部材の記入

内部の小物、部材の記入

(出典:タカラスタンダードHPより)

家具の外形を記入したら、家具の収納部分の引き出しや扉、カウンター、吊り戸などの必要な部材関係を落とし込み、家具の全体像がわかるようにしましょう。

  1. 下地補強位置、配線配管位置の記入

下地補強位置、配線配管位置の記入

(出典:タカラスタンダードHPより)

家具の設置し固定するためには、あらかじめ補強を行う必要が出てきます。

そのための位置や範囲を斜線など表記します。

  1. 寸法の記入

寸法の記入

(出典:タカラスタンダードHPより)

家具の形などが記入できたら寸法を入力していきます。家具全体の外寸法、引き出しなどの内寸法、高さや奥行といった部分の寸法を記入していきます。

その他にもカウンターや小物類など、必要な部分については漏れなく寸法表記を行いましょう。上記が一般的な家具図面の作成手順となってきます。

作成する家具の種類によって、必要な情報が変わってくるため、参考にして頂き特殊な場合は、事前の確認をしっかり行い、図面作成に入っていくことが重要です。

4.おススメの家具図面作成ソフトEdrawMax

ここからは家具製作のために必要となる、家具図面の作成におススメの図面作成ツール:EdrawMaxについて紹介します。EdrawMax(エドラマックス)はWondershare(ワンダーシェアー)が提供している作図や製図業務に特化したソフトウェアです。

ここからは、家具製作に重要な役割を果たす家具図面作成に適したEdrawMaxの機能についていくつか紹介していきます。EdrawMaxでは、他のCADソフトのデータをインポートが可能となっている点が家具図面作成において非常に役立ちます。

家具図面に限らず最近では、CADデータのやり取りで図面のやりとりを行うことが当たり前になってきています。そのためCADソフトで作成した図面交換を行う必要が出てきます。

CADデータをインポートできる

他のCADデータをインポートでき、図面の修正や追加、閲覧が可能という点は、図面作成とは別な機能ですが、非常に活躍する機能といえます。   

さらにテンプレートで豊富な基本図面があるため、家具図面をいちから書く必要がなく参考図面として使用し似た形の家具であればそのまま引用して使用することも可能です。

テンプレートで豊富な基本図面がある

そのほかにも基本図形として豊富な図形を簡単に作成することが可能で、家具図面作成の作図時間の短縮を実現できます。

基本図形として豊富な図形を簡単に作成する

このように家具製作行うために重要な家具図面の作成に役立つ機能がEdrawMaxには多く搭載されているソフトであるといえます。試用版は無料で利用可能であるため、一度図面作成に利用してみてはいかがでしょうか。

まとめ

今回の記事では、家具図面とはどのような図面で、その読み方や書き方について解説していきました。

家具図面を作成することで、家具製作にあたっての詳細情報の共有化、生産性の向上、関係者間のコミュニケーションツールとしての活用などが可能となってきます。

そんな家具図面の作成には、正しい専門知識を持っておく必要があるため、知識を蓄えていくことも必要です。今回の記事を参考に家具図面の専門知識、読み方、書き方を理解してより伝わる家具図面作成を実現してください。

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