建築デザイン、間取り図 知識

割付図とは?読み方・書き方を解説

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編集者: Edraw

建築工事を進めていく際の図面には平面図や立面図といった、誰もがみたことある図面以外にも多くの種類があります。

そんな多くの図面の中で施工時に重要となる割付図という図面があります。建物の内外装の仕上げに大きく影響する割付図ですが、どのような図面なのかわからない方も多いことでしょう。

そこで、今回の記事では割付図とはどのような図面、その読み方や書き方について解説していきます。

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1.割付図とは

割付図とは、施工時に使用される図面のひとつであり、内装や外装の仕上げ材の細部の部分まで図示した図面です。

具体的な仕上げの材料として、タイルや石、仕上げのボード類、外壁のサイディング、床の目地などがあります。これらの材料の施工時の配置や位置を正確に決める図示し、意匠性を高めることが目的とされています。例えばタイルなどの材料は1枚のサイズが決まっており、計画無しに施工を進めていくと、半端が出てしまい、意匠的に美しくありません。

そのような状態にならないために、タイルの割り付けといって、施工するタイルのサイズと、タイルの施工範囲を照らし合わせて、半端や余りが少なく、意匠的にキレイに納まる割り付けを検討し、図面に落とし込み割付図を作成していきます。

他の材料であっても同様に、仕上げ材料にはサイズが決まっており、適当な施工では継ぎ目や目地などの部分が目立つような位置に来ないように検討するために必要な図面が割付図です。

そんな仕上がりの精度の向上や、施工時の効率化に役立つ重要な図面の割付図ですが、メリットとデメリットが存在します。

まずメリットについてですが以下のようなものがあります。

  • 視覚的な理解の向上
  • 現場での施工の指針になる
  • 設計図面の検証が行える

実際の材料を想定して図面に落とし込んでいくため、視覚的な理解の向上につながり、施工可能なのか検証することも可能です。さらに割付図は材料の配置や目地の幅などが図示されているため、施工の指針となり施工ミスの軽減につながります。

割付図のデメリットについては以下の通りです。

  • 図面作成に時間がかかる
  • 変更追加などに対する柔軟性が低い
  • 専門知識が必要

正確な割付図の作成を行うためには、正しい知識がなければ作成できません。知識不足の割付図では、施工者へ設計者の意図が伝わらず、施工ミスにつながります。さらに割付図は詳細な寸法や材料の情報を収集して図面作成を行う必要があるため、図面作成に時間がかかります。

変更追加についても、割付図は一部を変更するだけでなく、全体のスペースから割付を検討するため、始めから図面を作成する場合もあります。このように割付図は正しい知識を持った上で作成する必要がある図面です。

2.割付図の読み方:符号、凡例と専門用語

割付図に似た図面に原寸図などがありますが、大きな違いとしては、割付図は具体的な材料の配置を示すために用いられる図面に対して、原寸図は納まりの細部を図示する図面となっています。

そんな割付図では関連するいくつかの専門用語が用いられます。

・タイル割り

タイルの配置やパターンを図示した図のことをいい、タイルのサイズや目地の幅、設置の角度などを細かく示されます。

・石、レンガ割り

タイルと同様に石やレンガなどの材料の配置などを図示した図面のことをいいます。形状や種類、色、目地の幅などを細かく示されています。

・レイアウト

割付図全体の配置や寸法などを示した図のことをいいます。

使用する材料の名称や位置、寸法を明確に示し施工範囲全体を把握するために用いられます。次に割付図で使用する図面記号についてですが、他の図面に比べると多くはありません。主に使用される材料を表す図面記号が使用されます。

・レンガ

長方形の形に斜線を1本いれてレンガを表現します。

レンガのシンボル

・タイル

長方形の形に斜線でハッチングをしてタイルを表します。設計図面は設計者の意図を適切に伝え、図面通りの施工を行うことが重要です。設計者にしかわからない図面とならないように、適切な図面記号や専門用語を正しく理解していきましょう。

タイルのシンボル

3.割付図の書き方

割付図は材料や仕上げの配置を示す重要な図面です。そんな割付図の書き方について解説していきます。実際に割付図を作成する前に、情報収集と基本設計を行うことが重要です。

建物のプランや設計図から配置について検討していきます。割付図を作成する部屋やスペースの寸法や形状、使用目的などについても検討していき、配置を決定していきます。使用する材料のサイズなどについても、図面作成に入る前に事前の確認を行いましょう。

正しく材料を理解して図面作成を行わなければ、図面上では納まっていても、実際の現場では納まらない、割付通りにいかないといったトラブルにつながるため注意しましょう。事前準備が整ったら実際に割付図の作成をおこなっていきます。

今回は床にタイルを施工を行うことを想定した割付図の作成について手順を以下で解説していきます。

・スケールに合わせた平面図描く

スケールに合わせた平面図描く

始めに割付図を描くために平面図を描いていきます。タイルの割り付けを行う際には平面図に図示していきます。

今回は床のタイル施工であるため、平面図が必要となってきますが、サイディングであれば立面図や正面図、天井の仕上げ材の割り付けを行う場合は天井見上げ図などを用意します。

・家具や建具、設備の配置

家具や建具、設備の配置

ベースとなる平面図ができたら、家具や建具、設備などを図示していきます。割付合う作成の際には、空間の有効スペースを正しく把握する必要があります。造り付けの家具であったり、建具の枠や敷居、住宅設備などの部屋に固定するものを図示して、工事完了時の有効スペースを明確にします。

・タイルの割り付けを行う

タイルの割り付けを行う

有効スペースが明確になったら、タイルの割り付けを行っていきます。

割り付けを進める前には、タイルのサイズ、目地の幅を確認します。これを確認しておかなければ、施工に入った時に割付図通りの施工が困難となるので注意しましょう。

次にタイル配置のパターンを確認しましょう。

タイル割付のパターンには、1種類のタイルを使用するだけのパターンであったり、正方形や長方形などのタイルを組み合わせて使用するパターンなどさまざまなパターンが施工可能です。そのため、事前にどのようなパターンでタイルを配置するのかを事前に検討確認しておく必要があります。

配置パターンが決定したあとに実際の割付を行っていきます。タイルのサイズだけでなく目地の幅も考慮して割付を行います。

タイルの割付は部屋の端から行ったり、部屋の中心から行ったり、さまざまな方法があります。スタートとなる場所を変更しながら、なるべくタイルの半端や余りが出ない場所から割付をスタートしていきましょう。

・詳細部分の拡大図示や寸法の記入

建具の枠と干渉する部分などの細かい寸法指示が必要な箇所は別途拡大した図面で寸法や納まりがわかりやすいように表現しましょう。

細かな部分の図示が完了したら、寸法を記入していきます。部屋全体の寸法から、部屋の内側の有効寸法などを明確に記入して割付の根拠を示していきましょう。

上記のような流れで、タイルの割付図を作成していきます。その他にも材料の種類によって割付図の描き方も変わってくるので、事前の確認はしっか莉行いましょう。

4.おススメの割付図作成ソフトEdrawMax

ここからは仕上げ工事の施工に重要な割付図の作成におススメの図面作成ツール:EdrawMaxについて紹介します。EdrawMax(エドラマックス)はWondershare(ワンダーシェアー)が提供している作図や製図業務に特化したソフトウェアです。ここからは、施工の際に重要な割付図作成に適したEdrawMaxの機能についていくつか紹介していきます。

まず他のCADソフトのデータをインポート可能な点はおすすめです。

CAD インポート

割付図は設計者から施工者が確認する図面であり、タイルの割付図であればタイル業者、外壁の割付図であれば外壁業者など、専門業者と図面のやり取りを行います。

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そのため、違うCADソフトを利用していることもよくあります。他のCADデータをインポートでき、図面の修正や追加を行えることは非常に便利です。

さらにテンプレートで豊富な基本図形が使用可能であるため、タイルや石で複雑な形の材料も簡単に描けます。

図面のテンプレートも豊富にある

さらに基本的な図面のテンプレートも豊富にあるため、割付図作成のための平面図や立面図や正面図の作成を効率的に行うことが可能です。このように割付図の作成に役立つ機能が多く搭載されているソフトであるといえます。

試用版は無料で利用可能であるため、一度図面作成に利用してみてはいかがでしょうか。

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まとめ

今回の記事では、割付図とはどのような図面か?その読み方や書き方について詳しく解説していきました。

建築では多くの図面があり、その中のひとつである割付図は施工を行う際の重要な図面です。仕上げの材料の意匠性を高めるために必要な各種割付図は、施工の基準にもなり効率的な現場作業と仕上がりのキレイさを向上させます。

今回の記事を参考に割付図を正しく理解して、誰が見ても理解できる図面作成を行っていきましょう。

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