DXFファイルはCADソフトの標準ファイル形式のひとつですが、CADソフトがないとそのままでは開けません。そのため、DXFファイルを手軽に閲覧するためにはPDFに変換するのが最適です。
この記事では、DXFファイルの特徴と、DXFファイルをPDFに無料で変換できるフリーソフトを6つ紹介します。
1.DXFファイルの特徴
DXFファイルは建築・土木・機械設計分野を中心に広く採用されているAutodesk社のCADソフト「AutoCAD」の2D/3Dデータを保存するための標準ファイル形式です。
「AutoCAD」のファイル形式にはDXFファイルのほかにDWGファイルがありますが、DXFファイルは異なるバージョン間の互換性を持たせるためのファイル形式であり、異なるCADソフト間の互換性も高いのが特徴です。
DXFファイルで作成された図面の編集には対応CADソフトが必要ですが、PDFに変換すれば手軽に閲覧や共有ができます。
2.DXFからPDFに変換するフリーソフト6選
「CADソフトは持っていないけれど、DXFファイルを閲覧・共有したい」と言う人に便利なのが、DXFファイルをPDFに変換するフリーソフトです。ここでは、6種類の無料で使えるソフトについて概要と特徴を紹介します。
2.1. Autodesk DWG TrueView
(引用:Autodesk DWG TrueView)
「Autodesk DWG TrueView」はDXF/DWGファイルをPDF、DXF、画像に変換できるソフトです。Autodesk社が公式に提供しているソフトのため、信頼性が高く図形の再現性も高い点が特徴です。
また、図形の計測やマークアップツールによるコメント・注釈機能、共有もできるため複数人での閲覧にも便利です。
特徴 | 公式提供ツールのため信頼性・再現性が高い |
その他の機能 | 以前のDXFファイルにも変換可能 計測・レビュー・共有が可能 |
サポートする変換の種類 | DXF・DWG→PDF・DXFx・JPG/PNG |
変換の制限 | 無制限 |
公式サイト |
https://www.autodesk.co.jp/viewers |
2.2.EdrawMax
「EdrawMax」はDXF/DWGからPDFへの変換機能だけでなく作図機能を備えた、世界中で利用されているドローイングソフトです。
AutoCADのような本格的な製図機能はないものの、CADソフトのような基本的な図形編集機能を有しています。簡単な操作でDXFファイルを図形として編集可能なため、ちょっとした修正をおこない、さまざまなファイルタイプに変換できる点が大きな特徴です。
EdrawMaxは完全フリーソフトではなく有料版とFree版があり、Free版には制約があります。ファイル変換だけでなく幅広い作図に対応できるEdrawMaxを一度無料ダウンロードで試し、必要に応じて有料版の利用を検討するのがおすすめです。
特徴 | DXFファイルを図形として編集可能な多機能描画ツール |
その他の機能 | DXFファイルの編集、ベクター図形の描画、豊富な図形ライブラリ |
サポートする変換の種類 | DXF/DWG→PDF・SVG・JPEG・PNG Word・Excel・PPTなどにも変換可能 |
変換の制限 | Free版は変換時に透かしが入る |
公式サイト | https://www.edrawsoft.com/jp/edraw-max/ |
2.3. DXF to SVG
(引用:Convertio DXF to SVG)
「DXF to SVG」は DXFファイルをSVGだけでなくPDFや他のファイル形式に変換できるツールです。DXF to SVGは画像・文書・オーディオなど多数のファイル形式が変換可能なため、DXFファイル以外の変換の際にも役立ちます。
ブラウザ上で動くツールのため、ダウンロード不要な点も手軽です。ほかの機能はありませんが、ファイル間の変換に特化したソフトです。
特徴 | 対応ファイルが多い ブラウザ上で動くためダウンロード不要 |
その他の機能 | |
サポートする変換の種類 | DXF→PDF・SVG・JPG・PNG・TIFF・BMPほか多数 |
変換の制限 | Free版は最大 100 MB の単一ファイル サイズ、最大 2 つの同時変換、24 時間以内に最大 10 分の変換 |
公式サイト | https://convertio.co/ja/dxf-svg/ |
2.4. AnyConv
(引用:AnyConv)
「AnyConv」もDXFファイルをPDFやDWG、SVGなどさまざまな形式に変換できるオンラインツールです。ダウンロードの必要もなく会員登録も不要で、アップロードしたファイルは1時間後に自動で削除されるため安心です。
また、PDF以外にも多数のファイル形式に対応しており、DXFファイルからは28ものファイル形式に変換できる点も特徴のひとつです。
特徴 | 変換ファイル形式が多い |
その他の機能 | |
サポートする変換の種類 | DXF→PDF・DWG・JPEG・PNG・SVGほか多数 |
変換の制限 | 最大ファイルサイズ:100 MB |
公式サイト | https://anyconv.com/ja/dwg-to-pdf-konbata/ |
2.5. DXF to PDF Converter
(引用:cloudconvert DXF to PDF Converter)
「DXF to PDF Converter」もブラウザ上で利用できる変換フリーソフトで、基本的なファイル形式はサポートしています。
DXF to PDF Converterの特徴は変換時にサイズ指定ができる点と、変換したPDFをマージできる点です。複数のDXFファイルを変換し、一つのPDFファイルにまとめられる点が便利です。
特徴 | ダウンロード不要、サイズ指定が可能 |
その他の機能 | 変換サイズ指定・PDFのマージ |
サポートする変換の種類 | DXF→PDF・DWG・JPEG・PNG・GIF・TIFF・SVGなど |
変換の制限 | 記載なし |
公式サイト | https://cloudconvert.com/dxf-to-pdf |
2.6.JW_CAD
(引用:JW_CAD)
「JW_CAD」はフリーの2DCADソフトで変換専用ツールではありませんが、PDFへの出力も可能です。CADソフトであるJW_CADは修正や追加もできるため、もらったDXFファイルを編集してからPDFにしたい人にはおすすめのツールです。
特徴 | CADソフトのため編集してからPDFに変換できる |
その他の機能 | 製図機能 |
サポートする変換の種類 | DXF→PDF・DWG・JWC・SFC |
変換の制限 | 無制限 |
公式サイト | https://www.jwcad.net/ |
まとめ
DXFからPDFへの変換には、それぞれの特徴を持つフリーソフトがたくさん存在します。自分のニーズに合わせて、最適なツールを選ぶのがおすすめです。
ファイル変換さえできればよく、頻繁にファイル変換をおこなう人には専用のツールがよいでしょう。しかし、ちょっとした編集もおこないたい場合は「EdrawMax」がおすすめです。
EdrawMaxはCADソフトのようなベクターデータでの描画・編集機能とPDF変換機能を併せ持つ高機能なドローイングソフトです。ひとめで操作がわかるUIで、CADソフトの操作の難しさがなく手軽に図形が編集可能です。
EdrawMaxでは豊富な図形ライブラリを活用できるのも大きなメリットです。変換だけでなく図面の編集やそのほかの作図もひとつのソフトでできるため、作業効率が大幅に向上します。無料ダウンロードで一度EdrawMaxのFree版を体験してください。