電気回路図 知識

ブロック線図とは?書き方、等価変換パターンを紹介

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編集者: Edraw

1.ブロック線図とは?基本概念を解説

ブロック線図とは

ブロック線図とは、システムやプロセスを簡略化して視覚的に表現した図です。各要素を四角形で示し、それらの関係や情報の流れを矢印で繋げて描かきます。特に工学や制御システム、電子回路設計などの分野で広く使用されます。

複雑なシステムやプロセスを、主要な構成要素とその相互関係に焦点を当てて簡略化することが可能です。これにより、全体像を捉えやすくなり、問題解決や設計の効率を向上させることができます。複雑なシステムを分かりやすく整理するための重要なツールです。

2.どんな時に使われる?

ブロック線図は以下の用途で使用されます。

2.1 制御システム

ブロック線図は制御システムの設計や解析において不可欠です。制御システムでは入力信号や制御器の動作を示すためにブロック線図を使用し、システムの動作やフィードバックの流れを視覚的に分かりやすく作図することが可能です。特に、PID制御や、より複雑なカスケード制御において使用されることが多いです。

2.2 電子回路

電子回路の設計ではブロック線図を使って、アンプやフィルタなどの回路部品要素の相互関係及び信号の流れを示すことができます。一般的には回路図を用いることが多いですが、これをブロック線図に落とすことで回路動作を主体的に確認することが可能です。これにより、回路全体の構造が一目でわかり、設計ミスのリスクを減らすことができます。

2.3 ロボティクス

ロボットの設計においても、ブロック線図を用いてモーターやアクチュエータなどの構成要素間における相互作用を示すことができます。これにより、ロボットの動作構造を分かりやすく図示することが可能です。特にロボットの制御アルゴリズムや運動計画の設計において使用されることが多いです。

3.ブロック線図の書き方

ブロック線図を書く際は、作図ソフトを使用する必要があります。jwCADやAutoCADなど、様々な作図ソフトが存在しますが、今回は作図効率の高いEdrawMaxにおける書き方を紹介します。

ブロック線図の書き方

まず、EdrawMaxで新しい描画図面を開きます。ファイルタブの『新規作成』より開くか、またはショートカットの+タブより作成することが可能です。作画ソフトによっては、あらかじめ作成する図面の種類や縮尺比などの複雑な初期設定を行う必要があります。それに対してEdrawMaxの場合、複雑な初期設定不要で簡単に新規の図面を開いて使用することができます。また、使用頻度の高い図面テンプレートを保存することが可能なため、作図を実施する度に効率が向上していく点も特徴です。

ブロック線図の書き方

新規作成図面を開くと、次に図面の種類を選択します。空白の図面を選択して作図することも可能ですが、ブロック図がプリセットされているため便利です。ブロック図を選択して新規図面を開きます。

ブロック線図の書き方

図面を開くと、画面左側に使用頻度が高い基本図形のパターンが表示されます。ブロック線図は基本的に四角形ブロックで演算処理を表現します。EdrawMaxのパターン図形を選択することで、簡単に図面上に基本図形を描画することが可能です。ブロック線図では制御の特徴や付番を表すために図形内部に文字を書きますが、基本図形の多くはテキストボックス形式となっており、ダブルクリックで数式等を書くことができます。

ブロックを配置する

ブロック線図では演算後の出力信号を矢印で繋げて描写します。ブロックに対してコネクタを接続する際は辺中点にマウスカーソルを合わせるだけで座標を簡単に合わせることが可能です。他のCADソフト等と異なり、直感的に線を綺麗に繋げることができます。また、矢印の始点・終点を変更することで、矢印の向きを容易に変えられます。太さや線の色なども必要に応じて変更できます。

コネクタを接続する

ブロックと矢印線を組み合わせることで、容易に必要なブロック線図を作図することができます。図を画像ファイルやpdfファイル等として出力したい場合は、ファイルタブよりエクスポートが可能です。この機能は作図した成果物を関係者に共有する際に役に立ちます。

4.ブロック線図の等価変換パターン

ブロック線図の特徴の一つに、等価変換パターンを用いることで、複雑なシステムを簡略化して分かりやすく書くことが可能な点があります。これにより、大規模な制御系統を分かりやすく図示することが可能です。以下はブロック線図の等価変換パターンの一覧です。

項目 ブロック線図 等価変換
加算要素 加算要素 ブロック線図

加算要素は、複数の入力信号を足し合わせて一つの出力信号を生成します。通常、並列された入力信号が、一つの出力信号に合成される形で表現されます。

加算要素 等価変換

加算は上記のように等価変換可能です。これにより、2つ以上のブロックを1つにまとめることが可能です。複雑な制御を、より簡潔に記載することができます。

減算要素 減算要素 ブロック線図

減算要素も上記同様に並列の入力信号が一つの出力信号に合成される形で表現されます。ただし、減算の場合は、連結点の符号がマイナスとなります。

減算要素 等価変換

減算要素は上記のように等価変換します。加算要素と比較し、符号がマイナスとなります。

乗算要素 乗算要素 ブロック線図

乗算要素は複数の入力信号を掛け合わせる演算です。入力信号に対して、直列して演算を接続するように表現します。

乗算要素 等価変換

乗算要素を上記のように等価変換することが可能です。信号処理同士を掛け合わせるように表現します。

フィードバック制御 フィードバック制御 ブロック線図

フィードバック制御は出力信号を監視して入力信号を調整する制御方式です。出力が目標値に近づくように、リアルタイムで調整を行います。多くの制御システムで採用されている方式です。

フィードバック制御 等価変換

フィードバック制御は上記のように変換します。本変換で簡略化することで、複雑なフィードバックの制御も数式として表現できます。

5.ブロック線図の事例とテンプレート

EdrawMaxを使用したブロック線図の事例とテンプレートを紹介します。

5.1 プロセス制御システム用ブロック図

このブロック図は、プロセス制御システムの基本的な構成要素である誤差検出器、コントローラー、アクチュエータ、フィードバック機構を示しています。フィードバック信号に基づいて連続的に調整を行い、目的出力を得る制御システムの仕組みを図示しています。

プロセス制御システム用ブロック図

URL: https://www.edrawmax.com/templates/1049508/

5.2 加熱システム用ブロック図

加熱システムのプロセス制御システムを示す図です。ブロック図では、温度を調節するためにさまざまな要素がどのように相互作用するかを示しています。このブロック図を応用すると、加熱制御を最適化することができます。

加熱システム用ブロック図

URL: https://www.edrawmax.com/templates/process-control-block-diagram-1055411/

5.3 トラフィック識別と分類

トラフィック識別と分類のためのブロック図です。制御システムに関与する要素間で情報がどのように流れるかを示しています。これにより、システム内の構成要素における連携動作を分かりやすく理解するための凡例です。

トラフィック識別と分類

URL: https://www.edrawmax.com/templates/1045347/

6.ブロック線図作成に役立つEdrawMax

ブロック線図を描くことができるソフトには多くの種類が存在しますが、その中でも特に注目したいのがEdrawMaxです。EdrawMaxは効率性に図面を作成できる強力なツールであり、ブロック線図も簡単に作成することが可能です。

特徴1 軽い操作でブロック線図を作成できる

まず、EdrawMaxは使いやすいインターフェースであり、初心者からプロフェッショナルまで誰でも簡単に操作できます。豊富な図形ライブラリがあり、ドラッグ&ドロップでブロック線図を迅速に作成することが可能です。軽い操作でブロック線図を作成できる

特徴2 豊富なテンプレートや素材をブロック線図作成に活用

ライブラリの中には、多くの制御回路に使用される記号のテンプレートが保存されています。また、他者が作成した事例もダウンロードして活用することができます。必要に応じて微修正を加えることも可能です。

特徴3 高い交換性でチームメンバーと一緒にブロック線図を描ける

さらに、完成した配線図をPDF、JPEG、PNG、SVG、Visioなど様々な形式でエクスポートできるため、異なるプラットフォームで共有したり、印刷したりするのが簡単です。また、クラウドベースで作業できるため、チームメンバーとリアルタイムで共同作業が可能です。これにより、プロジェクトの進行中に、すぐにフィードバックや修正を行うことができます。

軽い操作でブロック線図を作成できる

特徴4  AI機能で作図の可能性を広げる

最後に、EdrawMaxにはAI機能を内蔵されています。EdrawMaxのAI機能は人工知能を活用して図表作成の効率と精度を向上させる先進的なツールです。

図表のデザインを自動的に美化し、魅力的な外観に整えることもできます。ビジネススタイルやテーマを選択することで、ブランドや個人の好みに合わせたデザインを実現できます。これにより、従来の手動での作図に比べて、分かりやすい図面を作成することができます。

軽い操作でブロック線図を作成できる

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