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Part 1: MEDDICの定義
このプロセスは、営業担当者の案件レベルでの営業見極め力と、予測の精度を高め、顧客を客観的に評価するチェックリストとして使用できます。これを使うと、見込み客を顧客にするために、更なる営業努力を続けるべきかどうかがわかります。
それでは、各工程を詳しく見ていきましょう。
1.1 効果測定指標–望ましい結果と経済的利益の数量化
測定指標は解決策の経済的影響を決定します。顧客がどのような要素を気にしているのかを把握しておくと、適切な解決策を提供して投資収益率(ROI)を上げることができます。経済的な観点から努力を正当化できないのであれば、時間の無駄です。
例:この製品やサービス導入に最も期待する結果はなんですす?コストの減少ですか?人力の節約ですか?
1.2 決裁権限者- 資金の意思決定権を持つ者との相互作用
決裁権限者とは、ある特定のセールスに対して損益の責任を負う人のことです。決裁プロセスの権限を持つ人物と懇意になって、決裁権限者の期待することや個人的な判断基準、決断のタイミングなどが分かると、取引がしやすくなり、商談を成立する助けになります。
例:今のやり取り中で、本当な決裁権限者はだれですか?
1.3 意思決定基準- 企業がさまざまなオプションから選択し、判断するために使用する基準
商談を成立させるためには、企業が決断を下す判断基準を知っている必要があります。国によっては、異なるソリューションが提示され、最良のものが選択されます。彼らがどのような選択するかを理解することで、説得に向けてより適切に営業努力を調整することができます。
例:一部の企業では、統合、使いやすさ、予算の制約、潜在的な ROI などの選択基準が定められています、またはサポートと安心さを基準に判断する企業も多いです。
1.4 意思決定プロセス)- 購入の意思決定に至るまでのプロセス
企業がどのような根拠で意思決定を行うかが示されると、意思決定プロセスによって、実際どのように意思決定が行われたかがわかります。意思決定プロセスには、意思決定を行った人物や正式に承認した人物が含まれます。 意思決定プロセスを知ることで、何をもって意思決定が行われるのがわかるので、商談が決裂することがありません。
例:例えば、納期、契約書、購入時間などのプロセスを参考します。
1.5 課題-製品やサービスを導入することで、解決する可能性のある、制限や制約
良いプレゼンは、顧客が現在抱えている、既存の課題の解決策を提供します。高コスト、低収益、または生産性の低さなど、課題はさまざまな形で発生する可能性があります。顧客の悩みを直接のターゲットにすると、顧客はあなたの提案を断るのが不可能になります。
例:一見に在庫の管理は混乱していますが、実際には倉庫運営者は顧客電話の対応に囲まれて、最も重要な課題は電話対応の外注です。
1.6 擁護者- あなたの解決策を支持する、影響力のある人々
チャンピオンは、相手企業の中で、あなたの提示する課題の解決策に関心を持って、サポートしてくれる人物です。その人物はほとんどの場合、企業の抱える課題によって最も影響を受け、解決策から直接利益を得ることになる人物です。
影響力を持つ誰かを味方にできれば、商談成約率に大きな違いができるでしょう。
Part 2: MEDDICの用途
MEDDICのセールスプロセスは、営業にセールス戦術を使うのではなく、集めた相手企業の情報を簡単なチェックリストに当てはめて、購買プロセスを理解し、有望な顧客候補になるかを見極めます。 そのため特に「営業」が得意でない人でも、MEDDICのセールスプロセスは簡単に使えます。見込み客の見極めに大変役に立つので、無駄な時間を費やすことなく、正確に売り上げを予測する事ができます。
Part 3: MEDDICの販売方法を利用するメリット
MEDDIC販売プロセスを使用するメリットは、以下のとおりです。
- 習得と実行が簡単です。
- 営業チーム内の円滑なコミュニケーションを実現します。
- 営業担当者全員に、自分の営業の見極めを行うよう仕向けます。
- 案件の進捗状況を見るのに役立ちます。
- 積極的な販売活動に誘導できます。
- 値引きを利用して、商談を成立させる必要はありません。
- 販売予測の精度が向上します。
- 潜在的なリスクを特定し、ギャップを明らかにします。
- 見極めの高さと販売効率の向上により、収益を増加させます。
- 販路を拡大し、難しい契約を成立させるのに役立ちます。
Part 4: MEDDICの導入方法
MEDDICの販売プロセスは、見込み顧客を細かく知る事で、製品やサービスの購入を説得する際、明確な方向性を提供します。以下の簡単な手順に従って、販売プロセスを導入してください。
4.1 ビジュアル化
まずMEDDICの各ステップが、あなたの販売目標にどのように対応しているかを具体的に見ていく必要があります。フローチャートなどを使って、あなたのビジネスに各セクションを当てはめてみましょう。
4.2 各ステップを文書化する
販売チームにMEDDIC販売プロセスを念頭に置いて、すべての顧客とのやり取りを文書化してもらいます。そうすることによって、MEDDIC プロセスに沿って全体を確認でき、ギャップを特定することができます。例えば、あなたの会社が意思決定プロセスを見逃しているのを発見した場合には、すぐそれに取り組むことができます。MEDDICプロセスに従うことで、作業と戦略を完全に合理化できます。
4.3 見込み客の見極め
営業担当者が有望な顧客を特定し、正しく見極めができるので、時間と労力を無駄にする事なく、取引を成立させる可能性が高くなります。
4.4 モニタリング
プロセスをモニターし続けていく事で、営業担当者がふだんプロセスをどのように実行しているかを確認できます。案件の見極めに標準化された言語を使用することで、チームの目標を営業担当が完全に理解できます。
4.5 最適化
MEDDIC販売プロセスを最適化し続けます。定期的にデータを分析することで、販売サイクルの期間を短縮したり、販売コストを削減したりする目標を設定できます。チームからのフィードバックを得て、新しい目標を達成するために必要な変更を実施します。
Part 5: MEDDICと同様に、よく使われる販売方法論
5.1 BANTモデル
この方法論では、MEDDICより簡潔ですが、重要な要素は揃えています、法人営業の成約率を上げます:Budget(予算)・Authority(決裁権)・Need(必要性)・TimeFrame(導入時期)で構成されています。
5.2 SNAPモデル
SNAPモデルでは、直感的にセールスに重要な情報を伝えでき、不要な要素を排除し、顧客の真実なニーズをゲットし、問題の解決に対して効率的な提案ができます、素早い販売の完成に役立ちます。
5.1 カスタマーセントリック(顧客中心主義)
この方法論は、顧客の課題や目標、不便な点を踏まえた上で、顧客にとって信頼できる存在となり、顧客側の目的や状況に合わせた取引を行うことを目的とします。
5.4 N E A Tセリング
N E A Tセリングでは、顧客のニーズ、財務状況、意思決定力、および購入期限に基づいて顧客を特定します。