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溶接記号一覧:読み方・書き方・編集可能なテンプレート

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編集者: Edraw

溶接記号は、作業指示や図面理解に欠かせない要素です。初心者にとって複雑に見える記号も、基本的なルールを理解することで読み取りができるようになります。

本記事では、溶接記号の基本や読み方を詳しく解説します。また、JIS規格などの業界基準に基づく正しい書き方や、実務で活用できる図面作成用のテンプレートも紹介します。さらに、よくある間違いや見落としやすいポイントについても触れていきます。これらの知識を身につけることで、溶接作業の正確さと効率を向上させ、品質の高い溶接作業を実現できます。

1.溶接記号とは

溶接記号とは

溶接記号は、溶接作業における仕様や方法を図面上で正確に伝えるための符号です。一般的に、溶接の種類や位置、形状などを示すため、施工の正確さを確保するうえで必要な要素となっています。

特に製品の強度や見た目を左右する要素であり、建築や製造業、造船業、自動車産業など、幅広い産業分野で使用されています。溶接記号を正しく理解し適切に使用することで、作業精度の向上や品質の安定化となり、製品の信頼性向上にもつながります。

2.溶接記号の基準

溶接記号は、国内外で統一された基準に基づき使用されており、日本では主にJIS(日本工業規格)によって規定されています。この基準に従うことで、異なる現場や製造者間でも正確なコミュニケーションが可能になります。製品の品質と安全性も確保できます。

国際的には、ISO(国際標準化機構)やAWS(米国溶接協会)などの基準が広く採用されており、グローバルな取引や協業においても重要な役割を果たしています。本記事で紹介する溶接記号は、JISの基準を参考にしながら、実務での活用場面に沿って解説していきます。

3.溶接記号の基本形

溶接記号は、溶接の種類や形状を示すために記号化された表現です。基本的な記号として「突合せ溶接」「角溶接」「すみ肉溶接」「重ね溶接」などがあり、これらは各溶接方法の特徴を視覚的に表現しています。

溶接の種類

これらの基本記号は図面上で溶接線に沿って配置され、溶接部の正確な位置や形状を示します。また、溶接の方向や特定の加工要件を示すために、矢印や特殊記号などの補助記号も併用されることが多く、より詳細な作業指示をしています。

溶接記号は線の上部と下部に異なる情報が記載されます。上部には裏溶接や追加工程などの特殊な要件が、下部には溶接の種類や寸法が記載されるなど、配置場所に応じた明確な意味を持っています。これら基本記号の理解は、溶接図面を読み取る上での基礎となり、品質の高い溶接作業を行うための必要な要素となります。

4.図面の溶接記号一覧

溶接記号は、基本記号と補助記号の2つに大別され、それぞれが特定の溶接方法や要件を表します。これらの記号を正しく理解し、適切に使用することで、高品質な溶接作業が実現できます。

■ 突合せ溶接

2つの部材の端部を突き合わせて接合する溶接方法を示します。

  • 平らな表面に適しており、見た目も美しく仕上がります
  • 高い強度と耐久性が求められる構造物に適しています
  • 応力が均一に分散されるため、機械部品などに多用されます
  • 完全溶込みが可能で、高い信頼性が得られます

■ すみ肉溶接

板材が直角に交わる部分を溶接する方法を表します。

  • T字構造や角部の接合に最適です
  • 作業効率が良く、経済的な溶接方法です
  • 外観が整いやすく、仕上がりが美しいです
  • 様々な産業分野で幅広く使用されています

■ 角溶接

L字形や角形の接合に使用される溶接方法です。

  • 異なる構造体間の強固な接合が可能です
  • 耐荷重性に優れた接合部を形成できます
  • 建築構造物や大型機械の製作に適しています
  • 補強材との組み合わせが容易です

■ 重ね溶接

2つの部材を重ね合わせて接合する方法を示します。

  • 異なる厚みの部材でも容易に接合できます
  • シンプルな構造で作業が比較的容易です
  • 密着性の高い接合が可能です
  • 薄板の接合に特に適しています

以下に、各記号の詳細な分類と説明を紹介します。

4.1 基本記号

基本記号は、溶接の基本的な形状や方法を示すもので、図面作成において不可欠な要素です。主な基本記号には以下のようなものがあります。

溶接基本記号

4.2 補助記号

補助記号は、基本記号に追加して使用され、特殊な加工要件や詳細な仕様を示します。主な補助記号には以下のようなものがあります。

溶接補助記号

■ 全周溶接

部材を360度全周にわたって溶接することを示す記号です。

  • リング状構造体や円筒形状の接合に使用
  • 気密性や水密性が要求される場合に適用
  • 強度と耐久性の向上に効果的
  • 圧力容器や配管などの製作で重要

■ 仕上げ加工

溶接後の表面処理に関する指示を示す記号です。

  • 研磨や面取りなどの後処理方法を指定
  • 要求される表面品質に応じて選択
  • 美観や機能性の向上に貢献
  • 耐食性や疲労強度の改善に効果的

これらの基本記号と補助記号を適切に組み合わせることで、複雑な溶接要件も正確に図面上に表現できます。溶接記号の理解は、品質の高い製品製作の基礎となるため、実務者は継続的な学習と実践を通じて知識を深めることが推奨されます。特に新しい製造技術や国際規格の導入に伴い、記号体系も進化していくため、最新の動向にも注意を払う必要があります。

5.溶接図面を描く時の注意点

溶接記号とは

溶接図面を作成する際には、正確で分かりやすい作業指示を伝えるための重要な注意点があります。上記4項にまとめた溶接記号を使用し、図面作成時のポイントを解説します。

溶接記号の配置やサイズは、JISなどの統一された基準に従う必要があります。記号の誤った配置や不明瞭な表記は、作業ミスや品質低下の直接的な原因となります。特に、図面上での記号の向きや位置関係は、実際の作業手順に大きく影響するため、細心の注意が必要です。

溶接の方向や手法を明確に示すため、基本記号と補助記号を適切に組み合わせることが必要です。特に複雑な溶接作業を要する場合は、工程順序や特殊な要件を補助記号で正確に指示することで、作業者が理解しやすくすることができます。

さらに、部材の材質や厚み、要求される接合部の強度などの条件を十分に考慮し、最適な溶接記号を選択することが重要です。図面作成者は、現場での作業効率と品質確保の両立を意識し、溶接記号の意味と使用方法を熟知した上で、明確な作業指示を心がけましょう。

初心者の方は、経験豊富な技術者に確認を依頼するなど、複数の目でチェックすることをお勧めします。

6.図面作成に役立つEdrawMax

図面作成ソフトウェアEdrawMaxは、使いやすい多彩な作成ツールを備えており、溶接図面の作成もサポートしています。基本的な作図機能が充実しており、直線や円、四角形などの基本図形を組み合わせることで、必要な溶接記号を作成できます。

溶接図面の作成に役立つツール

特筆すべき機能として、作成した図形やシンボルを「マイライブラリ」として保存できる点があります。一度作成した溶接記号を保存しておくことで、以降の図面作成時に効率的に再利用でき、作業時間を大幅に短縮できます。

作成した図形やシンボルを「マイライブラリ」として保存できる

また、PNG、JPG、PDFなど、一般的なファイル形式での出力に対応しており、文書作成ソフトへの図面の取り込みも容易です。クラウド連携機能により、チーム内での図面共有やコメントのやり取りも円滑に行えます。

なお、本記事では、EdrawMaxですぐに使える溶接記号のテンプレートを用意しました。このテンプレートをダウンロードすることで、より簡単かつ正確な溶接図面の作成が可能になります。

EdrawMaxですぐに使える溶接記号のテンプレート

画像をクリックして編集可能なテンプレートをダウンロードすることができます

これらの機能を活用することで、見やすい溶接図面を効率的に作成でき、プロジェクト全体の生産性向上に貢献できるでしょう。

まとめ

溶接記号の理解と正確な図面作成は、高品質な溶接作業を実現するための基礎となります。本記事で紹介した基準や注意点、EdrawMaxの活用方法を参考に、より良い溶接図面作成を目指しましょう。

図面作成ソフトウェア「EdrawMax」は、世界的に支持されている信頼性の高いツールです。豊富な描画機能と素材ライブラリを備えながら、直感的なユーザーインターフェースで初心者でも扱いやすい設計となっています。

無料お試し版が用意されていますので、その使いやすさをぜひ体験してみてください。

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