住宅の平面図を描く際に図面上に必要な部屋は、玄関・キッチン・リビング・寝室・浴室・トイレなどがあります。中でも住宅に必要不可欠な水回りに関する部屋は平面図に必ず描く必要があります。今回はトイレに着目して、トイレの平面図の書き方や注意点、平面図作成に必要な素材・テンプレート、おすすめの平面図作成ツールを紹介します。初めての方でも平図面の作成ができるように、わかりやすく解説するので最後までご覧ください。
1. トイレ平面図の要素
平面図でトイレを描く場合に必要な要素は、部屋・ドア・便器です。必要があれば、窓や手洗い、タオル掛け、収納、カウンターなどを描きたします。一般的な住宅のトイレの広さは1畳で、910m×910mの方眼紙で2マス分です。この1畳の中に必要な設備を配置していきます。狭すぎると、掃除の際に身動きしづらい可能性があります。便器の左右に15cmほどスペースがあれば十分です。少し広めのトイレが良い場合や、手洗いや収納カウンターを設けたい場合、車椅子が入るスペースが欲しい場合は約1.3畳〜1.5畳(1750mm×1200mmまたは1900mm×1300mm)あると良いでしょう。
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こちらに平面図でトイレを描く際に使えるアイテムをまとめました。ドアは一般的には片開きドアが多いですが、車椅子の使用がある場合は引き戸のトイレにしたり、スペースがあまり取れない場合は折れ戸にしたりすることもあります。便器は洋式と和式それぞれ2種類ずつご用意しました。どちらも変わりないため、お好きな方を使ってください。窓は採光やデザイン目的として必要であれば設置しましょう。また、その他アイテムとして、ペーパーホルダーや手洗い器、タオル掛けも記載しているので、間取り図に描き足したい方はぜひ活用してみてください。
2. トイレ平面図の例
作図ソフトEdrawMaxを使いトイレの平面図の例を作成しました。5つ紹介するので、ぜひトイレの平面図作成にご活用ください。
- シンプルなトイレ
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こちらは一般的なトイレで、作りもシンプルなタイプです。広さは1畳、片開きドアで、洋式便器、縦滑り窓を配置しました。
- カウンター付きトイレ
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こちらのトイレはカウンターと手洗いを配置しました。広さは1.5畳です。①のレイアウトと比べ、0.5畳広いだけでも随分印象が変わります。また、カウンターと手洗いがあるため使い勝手の良い、ゆとりのあるトイレになりました。
- 介護用トイレ
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こちらのトイレはバイリアフリーや介護用向けにレイアウトしました。広さは1,3畳です。引き戸で車椅子での出入りができ、便器の横には介護用のスペースを設けています。また、入ってすぐのところと便器の近くに手すりを配置し、移動しやすくしています。
- シャワールーム一体型
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こちらはEdrawMaxのテンプレートにある平面図です。トイレの奥にシャワールームがあり、トイレと浴室が一つの部屋の中にあります。部屋の広さは約6.5畳です。海外や単身用住宅はこのユニットバスタイプが多い印象です。
- 収納付きトイレ
https://www.edrawmax.com/online/share.html?code=c8e612c804ca11f0a7910a951ba8b83d
こちらもEdrawMaxのテンプレートにある平面図です。ドアは引き戸で洗面台の横に収納があります。広さは約4.5畳あり広々としたトイレで、車椅子の方や小さいお子様がいる家庭に向いているレイアウトです。
3. 書くときの注意点
ここではトイレの平面図を書く際の注意点を解説します。
- 便器と左右の壁の距離を15cm以上空ける
便器の左右は掃除やメンテナンススペースとして15〜20cm空けておくことをおすすめします。
- 部屋の広さは幅78cm、奥行き115cm以上にする
一般的な便器の大きさは幅48cm、奥行き75cmのため、幅78cm、奥行き115cmが最低限必要な広さです。
- 便器からトイレのドアまでの距離は40cm以上空ける
センサー式の自動で蓋が開閉するタイプのトイレは40cm以内の距離にドアがあるとセンサーが反応してしまう可能性があります。そのため便器の先からドアまでの距離は40cm以上空けるようにしましょう。
- 使う人に合った空間にする
小さいお子様がいる家庭や、高齢者がいる家庭など、使う人に合わせた空間作りが大切です。介助スペースがいる場合はトイレを広くしたり、お子様がいる場合はペーパーホルダーと便器の位置を近くしたりと、使い勝手を考慮しましょう。
- ドアは外開きにする
トイレのドアは基本的に外開きです。内開きのドアだと使い勝手が悪くなります。また、トイレの中で人が倒れるなどのトラブルが発生した場合、内開きのドアだと中に入れないなどデメリットがあります。建物の構造上、外開きのドアが難しい場合は引き戸や折れ戸などのドアを設置しましょう。
4. トイレの平面図の書き方
EdrawMaxを使ってトイレの平面図の書き方を解説します。
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- テンプレートを選ぶ
EdrawMaxを開きます。ホーム画面の検索バーの下にある「その他」をクリックします。
建築設計をクリックして、間取りを選択すると数多くのテンプレートが表示されます。その中からお好きなテンプレートを選びましょう。
今回はこちらのテンプレートを使用し、赤枠の部分にトイレを書いていきます。
- 壁を配置する
左側の図形から壁を選択し、部屋のサイズに合わせて壁を配置します。壁の色の変更は青枠で囲っている塗りつぶしからスポイト機能を使って他の壁の色に合わせました。
- ドアを配置する
図形の検索欄で「ドア」と検索すると、窓やドアが表示されます。今回は片開きドアを配置しました。スペースの広さや狭さ、目的に応じて引き戸や折れ戸にしましょう。
- 便器やペーパーホルダーを配置する
ドアと同じように、検索欄で「トイレ」と検索すると、便器やトイレに関する図形が表示されます。洋式便器とペーパーホルダーを配置したい場所にドラッグアンドドロップで配置しましょう。
- 手洗い器を配置する
「1.トイレ平面図の要素」で紹介した手洗い器をコピーアンドペーストで配置しました。必要であれば、手すりや窓、収納なども配置して理想のトイレ平面図を作成しましょう。
- 平面図を保存する
完成した平面図は保存できます。左上のファイルから名前を付けて保存をクリックします。保存したい場所を選択して、ファイルに名前を付けて保存完了です。
- 図面を共有する
作成した平面図は他の人に共有することも可能です。左上のファイルから共有をクリックすると、上図のようなポップアップが表示されます。リンクで招待をオンにして、リンクをコピーします。コピーしたリンクをメッセージやメールで共有したい相手に送ることで、相手も同じ平面図を確認したり、編集したりすることが可能です。
5. おすすめの平面図作成ツールEdrawMax
平面図作成はEdrawMaxがおすすめです。EdrawMaxはテンプレートやライブラリの種類が豊富にあります。初心者でもわかりやすい操作で簡単に平面図が作成できます。平面図を白紙の状態から書くのが難しい方は、テンプレートを使って自分好みにレイアウトが可能です。また、「4.トイレの平面図の書き方」で説明したように、作成した平面図を他の人に共有できる点も魅力の一つです。他にも便利な機能があります。
- 他のデータへ出力できる
作成した平面図はJPEGやPNGなどの画像や、PDF、Word、Excel、パワーポイントなどさまざまな形式のデータに変換することができます。リンクを共有するだけではなく、ファイル形式を変えて、それを共有することもできるため、共有相手が欲しいデータ形式で平面図の共有が可能です。
- 給排水図面の作成ができる
EdrawMaxは平面図のみならず、グラフやフローチャート、電気回路図、給排水図面など様々な物を作成できます。特に、トイレの平面図には給排水図面が必要になります。同じツールで、平面図と給排水図面の作成ができるということです。給排水図面を書くためにわざわざトイレの図面を書く必要がなく、作成した平面図を活用して給排水の図面が書けます。
他にも、AIで画像を作成できたり、共有したデータをチームやグループで編集できたりといった便利な機能や素晴らしい魅力がEdrawMaxにはあります。平面図作成ツールを使ったことがない方や、今お使いのツールに満足できていない方など全ての人におすすめできるツールです。