回路図 記号

コンデンサ記号一覧:種類、意味と規格

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編集者: Edraw

コンデンサ記号を正確に理解しないと、回路図を読むことも書くこともできません。特に、電気図面に慣れていない方にとっては「コンデンサ記号は複雑だ」と感じる方もいるでしょう。しかし、コンデンサ記号をしっかりと理解することで、回路図が読みやすくなり、設計ミスやトラブルを防げます。

この記事では、コンデンサ記号の基本から具体的な種類と役割までを分かりやすく説明します。さらに、電気図面作成に特化したEdrawMaxを使ったコンデンサシンボルの使い方も紹介します。この記事を読むことで、コンデンサ記号に対する理解を深め、より正確な回路図を作成できるでしょう。

1. コンデンサ記号とは?

コンデンサは、電気を蓄える受動部品の一つであり、その回路図記号は電子機器の設計や修理の際に頻繁に目にします。特に初心者にとって、この記号を正確に理解することは重要です。

コンデンサ記号

1.1 コンデンサの回路図記号は2本の平行線

コンデンサの回路図記号は、2本の平行な線で表されます。このデザインは、コンデンサが2枚の平行な導体板電極を表現しています。通常、電極の違いはありません。しかし電解コンデンサの場合は正負の極性が存在し、プラス側に「+」の記号が追加されるケースがあります。これにより、回路設計者が極性を間違えずに正しい方向でコンデンサを接続できます。

1.2 日本と海外ではコンデンサ記号が違う

コンデンサの記号は国や地域によって異なることがあります。たとえば、日本のJIS規格、アメリカのEIA規格、ヨーロッパのIEC規格など、それぞれの地域で異なる記号が使用されています。

日本と海外ではコンデンサ記号が違う

日本では以前、電解コンデンサの記号として斜線が入った独自のデザインが使われていましたが、1999年のJIS C 6017の改訂により、斜線のない国際標準規格に移行しました。

2. コンデンサ記号の種類と意味

コンデンサは、回路の設計や動作において重要な役割を果たす部品であり、さまざまな種類と用途があります。

  • コンデンサ(無極)
  • 電解コンデンサ(有極)
  • 可変コンデンサ
  • 半固定コンデンサ

ここでは、上記の記号について解説します。

2.1 コンデンサ(無極)

無極性コンデンサは、極性に関係なくどちらの端子にも接続できます。そのため、交流回路にも直接使用できます。図記号は、以下の通りです。

コンデンサ(無極)記号

無極性コンデンサの記号は、2本の平行な直線で表されます。

コンデンサにはさまざまな種類があります。たとえば、セラミックコンデンサは高周波特性に優れて小型化され、フィルムコンデンサは安定し耐久性が高いため、電源回路などで広く使われています。他にも特性があり、それぞれの特性や用途に応じて使い分けられます。

2.2 電解コンデンサ(有極)

電解コンデンサは、アルミニウムやタンタルなどの金属と電解質を使用したコンデンサです。極性があるため、正しい方向に接続する必要がありますが、大きな容量を得られるのが特徴です。図記号は、以下の通りです。

電解コンデンサ(有極)記号

電解コンデンサの記号は、無極性コンデンサの記号にプラス側に「+」を追加して表します。

2.3 可変コンデンサ

可変コンデンサは、静電容量を一定の範囲内で調整できるコンデンサです。バリアブルコンデンサを略して、バリコンとも呼ばれます。可変コンデンサの記号は、基本の2本の平行線に斜めの線や矢印を追加して、容量が調整可能であることを示します。

可変コンデンサ 記号

周波数を設定するためによく使用されます。容量を変える方法としては、ツマミを回すことで金属板の向き合う面積を変化させるものが一般的です。

2.4 半固定コンデンサ

半固定コンデンサ

半固定コンデンサは、回路の微調整や部品のばらつきを補正するための可変コンデンサです。トリマコンデンサとも呼ばれます。図記号は、可変コンデンサの記号に類似していますが、微調整用の意味を持つ追加記号が含まれることがあります。

主に回路の組み立て時に専用のドライバで調整され、一度設定した後は固定されることが多いです。

3. コンデンサ記号の規格

コンデンサの図記号は日本産業規格(JIS)によって標準化され、誰が見ても同じように理解できる共通の記号が定められています。ここでは、コンデンサ記号の規格について詳しく見ていきましょう。

3.1 規格と図記号番号

コンデンサの図記号は、日本産業規格のJIS C 6017にある電気用図記号で規格されています。主なコンデンサは、以下の図記号番号で規格されています。

名称

図記号番号

コンデンサ(一般図記号)

04-02-01

有極性コンデンサ

04-02-05

可変コンデンサ

04-02-07

半固定コンデンサ

04-02-09

図記号番号は、ハイフンで3つのグループに区切られ、部・節・連番を2桁の数字で表しています。たとえば可変コンデンサは、第4部第2節の連番9です。

3.2 国際規格に合わせて新JISに統一された

かつて日本では独自の電解コンデンサ記号が使用されており、斜線が入ったデザインが一般的でした。しかし、1999年にJIS C 6017規格が改正され、国際規格IEC 60617に合わせた新しい記号が導入されました。

コンデンサ記号

これにより、日本でもコンデンサ記号が国際標準に統一されることとなりました。JISの図記号は、信号の流れが左から右になるようにデザインされています。

3.3 実務現場では新旧の記号がどちらも使われている

現在では新しい記号が統一的に使用されていますが、企業の現場やCADソフト、参考書などでは依然として旧記号が用いられている場合があります。長年にわたって蓄積された設計データや資料が存在するからです。このため、エンジニアを目指す方は新旧両方の記号を理解しておく必要があります。

4. 豊富なコンデンサ記号を搭載するEdrawMax

コンデンサ記号を使用した電気回路図を作成する際に、初心者でも簡単に利用できるソフトが「EdrawMax」です。ここでは、EdrawMaxの特徴とその使い方について詳しく説明します。

4.1 EdrawMaxは無料でダウンロードできる図面作成ソフト

EdrawMaxはプロフェッショナルな図面を作成できるソフトであり、電気回路図だけでなくネットワーク図やフローチャートなど、多彩な図面を作成可能です。特に電気回路図の作成においては、初心者から専門家まで幅広いユーザーに対応できる使いやすさと機能性を備えています。

下のボタンから無料でダウンロードでき、主要な機能を使用できます。インストールはダウンロードしたファイルをクリックして、ガイドに従って進めるだけで完了します。

4.2 豊富なコンデンサシンボルの使い方

EdrawMaxには、さまざまな種類のコンデンサ記号が豊富に用意されています。使用するにはEdrawMaxを起動し、新規作成またはテンプレートを選択します。

サイドバーの検索窓に「コンデンサ」と入力すると、使用できるコンデンサ記号が表示されます。

さまざまな種類のコンデンサ記号が豊富に用意され

使用するシンボルをクリックまたはドラッグ&ドロップすることで、簡単に図面に配置できます。配置したコンデンサ記号は、自由にサイズ変更や回転ができます。

5. まとめ

コンデンサは電気回路で重要な役割を果たすため、正確な記号の理解が不可欠です。各種コンデンサの記号とその役割を知ることで、より正確な回路図を作成し解読ができます。

EdrawMaxは無料で使用できる図面作成ソフトなので、気軽に試してみましょう。EdrawMaxを使えば、初心者でもプロフェッショナルな回路図を簡単に作成できます。これを機会に、EdrawMaxを利用してみてはいかがでしょうか。

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