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ピッチとは?プレゼンテーションとの違い、作り方とおススメのツール

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編集者: Edraw

ビジネスの世界で注目を集める「ピッチ」。短時間で相手の心を掴むこの技術は、最近スタートアップから大企業まで幅広く活用されています。

本記事では、ピッチの基本から作成方法、作成時のポイントや注意点まで解説します。

ピッチとは

聴き慣れない「ピッチ」ですが、自社のアイデアや製品を短時間で効果的に伝える手法として注目されています。まずはピッチの基本について知っておきましょう。

1.1 「ピッチ」の意味とは?何に使われる?

ピッチとは、主にIT業界やスタートアップ企業で用いられる短時間のプレゼンテーションを指し、英語の「pitch」(投げる、売り込む)に由来します。

ピッチは主に投資家や潜在的なクライアントに対して行われ、「短時間で相手の興味を惹き、次のステップへの機会を得ること」を目指します。特にスタートアップ企業にとっては資金調達や事業提携の機会を得るための重要なツールです。

1.2 ピッチの種類

ピッチには以下の4種類があります。

  • エレベーターピッチ:エレベーターでの移動時間程度の15〜30秒程度の非常に短い時間で行う
  • インベスターピッチ:資金調達を目的として投資家向けに行う
  • コンテストピッチ:ビジネスコンテストなどで審査員に向けて行う
  • ツイッターピッチ:Twitter(X)などのSNSを活用して文字数制限内の短い文章で不特定多数に事業を紹介する

1.3 ピッチと「プレゼンテーション」「パワポ」「スライド」の違い

「短時間で多数のターゲットの興味を掴む」ことを目的としたピッチはプレゼンテーションとは以下の点で異なります。

特徴

ピッチ

プレゼンテーション

時間

短時間

長時間

目的

興味を惹き、次の機会を得る

詳細な情報提供や説得

対象

投資家や不特定多数の聴衆

特定の顧客や社内メンバー

内容

ストーリ―などを用い、簡潔で印象的

詳細で論理的な構成

「パワーポイント」はピッチやプレゼンテーションの両方で使用されるプレゼンテーションツール名で、「スライド」は、プレゼンテーションを構成する各ページを指します。

2.ピッチの構成

一般的なピッチの構成は以下の9要素です。

  1. オープニング:概要・全体像を示す
  2. 問題提起:解決すべき課題を示す
  3. ソリューション:自社の製品やサービスがどのように問題を解決するか
  4. 市場規模:ターゲット市場の大きさと成長性を示す
  5. ビジネスモデル:収益化の方法と戦略
  6. 競合分析:競合他社との差別化ポイント
  7. チーム紹介:主要メンバーの経歴や専門性
  8. 財務計画:収益予測や資金調達の計画、投資家に求める金額や条件(※投資家向けの場合)
  9. クロージング:印象に残る締めくくり

これらの要素を限られた時間内でバランスよく盛り込むことが重要ですが、ピッチの種類や目的によって、重点を置く部分は変わってきます。例えばエレベーターピッチでは問題とソリューションに焦点を当て、投資家向けピッチでは市場規模や財務計画により多くの時間を割くなど、柔軟な調整が必要です。

3.ピッチ資料の作成方法

次に、ピッチを実際に作成する方法について「EdrawMind」を使用して解説します。EdrawMindはマインドマップ作成ツールですが、新しい「ピッチモード」ではマインドマップをピッチに変換可能です。以下で手順について見てみましょう。

3.1.マインドマップを作成

マインドマップを作成

最初にマインドマップを作成します。EdrawMindにはマインドマップテンプレートがあり、操作も直感的で簡単にマインドマップを作成できます。また、アウトラインモードがあるため文書作成ソフト間隔でも作成可能です。

アウトラインモードがあるため文書作成ソフト間隔でも作成可能

3.2.「ピッチモード」でプレゼンテーションに変換

「ピッチモード」でプレゼンテーションに変換

次に、ワークベンチの「革新的なプレゼンテーションを作成」から、「マインドマップをプレゼンテーションに変換」をクリックします。

ピラミッドモデルを表示

3.3.ピラミッドモデルを表示

スライドショーの開始

プレゼンテーションスタイルテンプレートを選択し、「フルスクリーン表示」をクリックすると、ピラミッド概要図が表示されます。

3.4.スライドショーの開始

スライドショーの開始

作成されたスライドショーはピラミッド概要図の右上にある再生ボタンから再生できるだけでなく、ピラミッドの各トピックをクリックすると直接移動可能です。

マインドマップに画像を追加すれば、グラフや画像の表示もできより視覚的なピッチが作成できます。

スライドショーの開始

EdrawMindのピッチモードなら、複雑な操作や専門知識は必要なくマインドマップを数回のクリックでプレゼンテーションに変換し誰でも「講演者」になることが可能です。

EdrawMindのピッチ機能のポイントが「ピラミッドモデル」です。プレゼンテーションの構造を視覚的に表現し聴衆の理解を促進し、指定したセクションへの素早い移動が可能なため聴衆の反応や残り時間に応じてプレゼンテーションの流れを柔軟に変更できます。

3.5.AIによるスピーチアウトラインの作成

EdrawMindでは、充実したAI機能を利用してキーワードからスピーチのアウトラインも作成できます。

AIによるスピーチアウトラインの作成

ワークベンチから今度は「AI生成のスピーチアウトライン」をクリックし、プロンプトを入力します。

AI生成のスピーチアウトライン

AIが生成した内容に沿ったマインドマップが作成されるので、同様にプレゼンテーションスタイルテンプレートを選択すれば完成です。

AI生成のスピーチアウトライン

AI生成のスピーチアウトライン

プロンプトから生成された内容は修正や再生成も可能なため、イメージに近いものを選択してあとからマインドマップモードで編集すればピッチ作成が省力化できます。

4.ピッチ資料を作成する時のポイント

短時間で投資家や潜在的なパートナーの関心を引き、ビジネスアイデアの価値を伝えるためには、単なる情報の羅列ではなく、戦略的でインパクトを与えるアプローチが必要です。効果的なピッチ資料を作成するには、以下の7つのポイントをおさえておきましょう。

1. 簡潔さ

1スライドにつき1つの主要メッセージを厳選し、簡潔に表現する

2. ビジュアル活用

グラフ、チャート、イラストを効果的に使用し、情報を視覚的に伝える

3. ストーリー性

聴衆を引き込む物語で提案の重要性と価値を印象づける

4. 数字の効果的使用

市場規模、成長率、収益予測などの具体的な数字を示し、説得力を高める

5. 収益構造の可視化

ビジネスモデルを図式化し、収益の流れを分かりやすく説明する

6. 競合分析

競合との比較分析を盛り込み、自社の差別化ポイントを明確にする

7. チームの強み

チームの経験や専門性を効果的にアピールする

これらのポイントをおさえることで、効果的なピッチ資料が作成できます。ただし、完璧を求めすぎないよう注意しましょう。ピッチの本質は自社の価値を相手に伝えることです。資料は補助的なツールであり、最も重要なのはピッチャー自身の熱意と説得力です。

5.ピッチ形式で発表する時の注意点

ピッチはプレゼンテーションとは異なり、短時間で相手の興味を惹き次のアクションやプレゼンテーションの機会につなげることが目的です。それを踏まえて、以下の点に注意しておきましょう。

1. 時間管理

決められた制限時間を厳守し、各セクションにメリハリをつける

2. インパクトある導入

最初の30秒で聴衆の注目を集めるために問題提起や驚きのある事実、印象的な統計データを活用する

3. 情報の取捨選択

余分な情報は省いて核心となる重要ポイントを絞り込み、各ポイントを明確に伝える

4. ストーリ性の構築

問題提起から解決策、ビジョンまでの論理的な流れを作り、聴衆の共感を得られるストーリーを展開する

5. 聴衆との対話

一方的な発表を避け、聴衆の反応を見ながら柔軟に対応。質問を投げかけるなど、インタラクティブな雰囲気を作る

6. 熱意の表現

声の抑揚やボディランゲージを効果的に使い、自社の製品やサービスへの確信と熱意を表現する

7. 明確なクロージング

Call to Action(次のステップ)を明確に提示し、聴衆に具体的なアクションを促す

まとめ

ピッチは、短時間で相手の興味を惹き、行動を促す強力なコミュニケーションツールでプレゼンテーションとは異なり、より簡潔で印象的な内容が求められます。

効果的なピッチを行うには、構成、資料作成、発表技術など、多くの要素を考慮する必要があります。EdrawMindの新機能「ピッチモード」を活用で、より魅力的なピッチ資料を簡単に作成できます。ダウンロードしビジネスに役立てましょう。

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