マトリックス図は、データセット間における関係性の分析や特定に使われる管理ツールです。 この記事では、マトリックス図の定義と使い方について具体的に説明していきます。また、分類やマトリックス図の作成方法についても説明します。
- 目次 -
Part 1: マトリックス図とは
マトリックス図は、データセット間における関係性の分析や特定に用いる管理ツールです。 専門家やプロジェクトマネージャは、数多くのプロジェクト、取引、顧客に携わり、プロジェクトが軌道に乗るかどうかに影響する要素は複数存在します。マトリックス図は、プロジェクトマネージャがこれらの複雑な均衡や関係性を視覚化する際に役立ちます。
マトリックス図は、より適切な決定を下す際に必要なデータセットの分析ができる表で、2つ以上のオブジェクトのペア間の関連(アソシエーション)の性質と強度を表します。この関連は、マトリックスに2つの要素がある場合、各セル内で数字や記号を使って表されます。
1.1 マトリックス図の使用
マトリックス図は、2つ以上のデータセット間の接続を定義し、評価する際に使います。
マトリックス図の使用には、以下の目的があります。
- 問題の根本的な原因の特定
- 適合する要件の明記
- 要件や特性に基づくリソースの割り当て
- 考えられる解決策の比較
- 成長の機会の特定
- 要件の適性度の分析
- あいまいで測定困難な要素と明白で測定可能なアイテム群の照合(消費者に関する事項と技術的な事項の関連付)
1.2 マトリックス図の分類
マトリックス図には、さまざまなプロジェクト管理のニーズに合わせて5つの基本的な分類があります。
(1) L型マトリックス
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L型マトリックスチャートは2次元の図で、マトリックス図の最も一般的な形式です。2つのデータセット間の関係性の比較と分析が目的です。
片方のデータセットは左側の列に表し、もう一方のデータは、一番上の行に表します。数字や記号を使って、交差するセル間の関係性を示します。
(2) T型マトリックス
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見てわかるように、T型マトリックスは、2つのL型マトリックスを組み合わせて1つのリストにしたものです。3つの項目グループがあり、グループAはグループBとCに関係します。グループBは、グループCと接点はありません。T型マトリックスは、3つのファクタ(要因)が直接的または間接的に関連しているような関連性の分析に用います。
(3) Y型マトリックス
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Y型マトリックスでは、3つのリストのすべてが循環した流れで互いに関連します。このマトリックスでは、グループA、グループB、グループCが繋がっていて互いに関係します。
Y型マトリックスチャートは、3つの密に関連しているリストを比較していく際に使います。循環形式なので、すべてのエレメントが互いに関係し、繋がっています。
(4) C型マトリックス
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Y型マトリックのように、C型マトリックスも3つの異なる内容のリストを比較したり、分析したりする際に使います。Y型マトリックスとは異なり、C型マトリックスには循環した流れがなく、3次元の立体図です。3種のリストを同時に分析する必要がある場合、C型マトリックス図を使うのが一般的です。
(5) X型マトリックス
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X型マトリックスは、4つのL型マトリックスを併せたものです。T型マトリックスチャートを拡張したもので、2つの補足的なデータセットの比較に使います。
X型マトリックスでは、マトリックスチャートの各軸が隣接する軸に関係しますが、横の軸には関係しません。各グループが2つの隣接するグループに循環的に関係します。
1.3 マトリックス図の作成手順
マトリックス図は、複雑な問題を視覚化する際に役立ちます。以下に、マトリックス図の簡単な作成手順を6つのステップにして説明します。
ステップ1: 目的を作成する
図の設計を始める前に、マトリックスチャートの目的を定義します。この分析を行う目的をはっきりと定義しましょう。
ステップ 2: データセットを特定し、選定する
分析するデータを特定し、選定します。データを選定する際は、先入観を持たないようにします。マトリックスチャート選定したデータを含めることと正確であることを確認します。
ステップ 3: マトリックスの型を選ぶ
選定したデータに基づき、適切なマトリックス図の型を決定します。目的とデータセットの種類により、マトリックスチャートを決定します。
ステップ 4: データ比較の構成を特定する
このステップでは、データセットの比較に使用する記号を決定します。この際に、長所や、影響や役割などのその他の要因を考慮して決定します。
ステップ 5: データセットを分析する
これは重要なステップで、順番に各セルを確認し、比較します。このステップは、データセットの関係における依存性の特定に役立ちます。
ステップ 6: レビューを行い、結論に導く
この分析は、結論に導く際に役立ちます。比較に基づいて、データセットの比較を調整しながら目的の結論を描いていきます。
Part 2: マトリックス図の作成ツール
EdrawMaxは、時間をかけずにマトリックス図を描ける便利な作図ツールです。目的に合わせてあらかじめ定義されたテンプレートを使って、テンプレートの内容を編集することができます。
- EdrawMaxはシックスシグママトリックスのテンプレートを用意しているので、手動による作業を減らし、マトリックスチャートの作成にかかる時間を削減することができます。
- EdrawMaxのインターフェイスは、ボタンが明記されているので、使いやすく便利です。
- EdrawMaxは非常にユーザーの使い勝手が良く、便利性を最大限に考慮して設計されています。
- EdrawMaxは、Microsoft Office、PS、Graphs、PDF、HTML、Visioなどの複数のフォーマット(形式)のエクスポート/インポートに対応しています。
以下のボタンからマトリックス図の作成ツールEdrawMax(エドラマックス)を無料ダウンロードできます。
Part 3: EdrawMaxでマトリックス図を作成する方法
Edrawmaxで簡単にマトリックス図を作成するには、主に5つのステップがあります。
ステップ1:EdrawMaxを起動し、「新規作成」ページの検索バーに「マトリックス」と入力すると、検索結果にEdrawMaxの組み込みのマトリックスダイアグラムテンプレートが表示されます。
ステップ2:目的のマトリックス図テンプレートをクリックして、カスタマイズ可能なマトリックス図ファイルを開きます。
ステップ3:テキストをダブルクリックしてテキストコンテンツを置き換えると、独自のマトリックスコンテンツを自由に入力できます。
ステップ4:フォント、テキストサイズ、色、背景、その他のスタイルをカスタマイズできます。
ステップ5:完成したマトリックス図は、さまざまな画像形式、PDF形式、およびWord、PPT、Excelなどのオフィスソフトウェア形式に出力できます。 必要に応じて、Visio固有のvsdx形式にエクスポートすることもできます。 出力ファイルをコンピューターのローカルディスクに保存するだけでなく、Edrawアカウントを登録すると、ファイルを「クラウドファイル」に保存することもできます。
Part 4: マトリックス図の例
ここでは、ビジネス業務における決定に影響するような、マーケッティングのマトリックス図の例を挙げています。
編集可能な上記のマーケッティングのマトリックス図テンプレートを無料でダウンロード
上の例では、市場浸透、製品開発、市場開発、多様化の主な市場の領域を図に表しています。このマトリックスチャートは、さまざまな局面での分析と比較に役立ちます。市場分析を行う際、マトリックス図は、問題に直面した際の各決定や工程作成の向上に大変便利です。
市場浸透のマトリックス図は、市場、製品、市場の多様性と開発がどのようにビジネス業務に影響を及ぼすのかを表します。さらに、これらの4つの局面を考慮してビジネス業務を強化する際に欠かせません。
Part 5: まとめ
マトリックス図は、さまざまな強みを持つたくさんの関連性を要約して表せる分析ツールで、主にデータセットに変換された、主要要因を考慮した意思決定に使われます。マトリックス図には汎用性があり、多くのマネージャやエンジニアが重要な決定を行う際に利用します。EdrawMaxを使用すれば内蔵型テンプレートを選び、納得がいくまで編集することができるので、マトリックス図の作成をより簡単に行うことができます。