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CRUD図とは何か?種類と書き方ガイド

システム開発やデータベース設計において、作業プロセスを効率化し、エンティティとその操作方法を明確にするために不可欠なツール、それがCRUD図です。CRUD図とは、システムの各機能がエンティティに対して行う操作を「C(Create:作成)」「R(Read:参照)」「U(Update:更新)」「D(Delete:削除)」の記号で表現したマトリックス形式の図です。本記事ではCRUD図の基本から具体的な種類、書き方について詳しく解説し、データベース設計における重要性を紹介します。特に初めてCRUD図に触れる方やこれからdatabase設計に取り組む方にとって、有益な情報を提供しますのでぜひ参考にしてみてください。

1.CRUD図の概要

CRUDとは

CRUDとは、データベース操作の4つの基本的な機能を指す頭文字を取った略語です。「C」はデータの作成(Create)、「R」はデータの読み取り(Read)、「U」はデータの更新(Update)、「D」はデータの削除(Delete)を意味します。これらの操作は、システムがデータに対してどのような操作を行うかを示す重要な概念です。

CRUD図の定義

CRUD図とは、システムの各機能がエンティティに対して行うCRUD操作をまとめたマトリックス形式の図です。つまり、エンティティのインスタンスがどの機能で作成、参照、更新、削除されるかを明確に示します。この図は、システムの機能とデータベース操作の関係性を視覚的に把握するために使用され、基本設計や要件定義の段階で非常に有用です。CRUD図では、エンティティと各機能が交差するセルに「C」「R」「U」「D」の記号を適切に配置し、データとプロセスの対応関係を検証することが重要です。

2.なぜCRUD図が必要?

システム開発における役割

CRUD図はシステム開発において非常に重要な役割を果たします。システムの各機能がデータベースのエンティティに対してどのような操作を行うのかを視覚的に示すことで、開発者や関係者全員が共通の理解を持つことができます。例えば、特定の機能がデータを作成、参照、更新、削除のどの操作を実行するかを明示することで、システム全体の挙動を把握しやすくなります。これにより、開発の初期段階で潜在的な問題や不整合を発見しやすくなり、最終的な製品の品質向上に繋がります。

データベース設計での利用

データベース設計においてもCRUD図は欠かせないツールです。データベースの各テーブルやエンティティがどの機能からどのような操作を受けるかを整理することで、データの正確性や一貫性を保つことができます。基本設計や要件定義の段階でCRUD図を作成することにより、データベースの構造とシステムの機能が適切に連携しているかを確認することができ、効率的で管理しやすいデータベースを構築できます。特に複雑なシステムでは、この手順が非常に重要となります。

3.CRUD図の種類

CRUDマトリックス

CRUDマトリックスとは、システムの各機能が特定のエンティティに対して行う操作を視覚的にまとめた表のことです。各列にはエンティティ、各行には機能が記載され、交差するセルには「C(Create作成)」「R(Read読み取り)」「U(Update更新)」「D(Delete削除)」のいずれかが示されます。これにより、どの機能がどのエンティティにどのような操作を行うかが一目でわかるようになります。

CRUDマトリックス

https://www.softwareideas.net/crud-matrixより引用

4.CRUD図の書き方

基本的な手順

CRUD図を作成する基本的な手順について説明します。まず、CRUD図とはシステムの各機能がエンティティに対して行う操作を「C」「R」「U」「D」という記号で表現したマトリックス形式の図です。以下に、CRUD図の基本的な書き方を紹介します。

4-1. エンティティのリストアップ

書き始める前に、関係するエンティティの一覧を作成します。エンティティは通常、データベースに保存される各種データの単位を指します。

4-2. 操作の定義

次に、各エンティティに対して行われる操作を定義します。通常は「C」(作成)、「R」(読み取り)、「U」(更新)、「D」(削除)の4つの操作が考慮されます。

4-3. マトリックスの作成

エンティティと操作を軸にしたマトリックスを作成します。縦軸にエンティティ、横軸に機能または操作を配置します。

4-4. 操作の割り当て

各操作がどのエンティティで実行されるかをマトリックス内に記号で示します。例えば、エンティティが「ユーザー」で機能が「ユーザー作成」であれば、該当するセルに「C」を記入します。

4-5. 検証と見直し

最後に、作成したCRUD図を見直し、エンティティと操作との対応関係が正確に表現されているかを確認します。必要に応じて修正を行います。これらの手順を踏むことで、効果的なCRUD図を作成できます。CRUD図はデータベース設計や基本設計の際に非常に役立つため、慎重に作成することが重要です。

5.IT業界に役立つ作図ツールEdrawMax

IT業界において、CRUD図の作成はシステム開発とデータベース設計において極めて重要です。そんなCRUD図作成を効率的に行うためのツールとして、「EdrawMax」が非常に役立ちます。EdrawMaxは、豊富なテンプレートと直感的な操作性を持つ、強力な作図ツールです。

EdrawMaxはクラウドベースのコラボレーション機能を備えており、チーム全体でのCRUD図の共有と編集が容易です。チームメンバー全員が最新のデータベース設計情報にアクセスできるため、設計の変更や更新がスムーズに行えます。また、他のプロジェクト管理ツールとも連携しており、プロジェクト全体の効率が向上します。

CRUD図の共有と編集

EdrawMaxを活用することで、データベース設計やシステム開発のプロセスが可視化され、クラッド操作(Create、Read、Update、Delete)の対応関係が明確になります。これにより、設計ミスの防止や仕様変更の影響範囲の把握が容易になり、最終的にはプロジェクトの成功に繋がるのです。

EdrawMaxを活用することで、データベース設計やシステム開発のプロセスが可視化される

まとめ

以上、「CRUD図とは?種類・書き方を紹介」しました。CRUD図は、システム開発やデータベース設計において非常に重要なツールであり、エンティティに対して行われる操作を視覚的に理解するのに役立ちます。CRUD図を用いることで、どの機能がどのデータに対してどのような操作を行うのかを明確にし、効率的な基本設計が可能となります。作図ツールEdrawMaxを利用すると、直感的で簡単にCRUD図を作成することができるのでおすすめです。これらをマスターすれば、クラッドの基本的な使用方法はもちろん、システム全体の設計品質を向上させることができるでしょう。

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