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手順書の作り方は?フローチャートで分かりやすい手順書を作成しよう

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編集者: Edraw

手順書は、業務や作業の手順を明確に示すことで、業務の効率化や品質の向上に欠かせないツールです。特にフローチャートを活用した手順書は、視覚的に理解しやすく、誰でも簡単に手順を把握できるため、多くの企業や組織で使用されています。

本記事では、手順書の基本から、フローチャートを用いた分かりやすい手順書の作成方法、そして便利なツールであるEdrawMaxの活用法までを詳しく解説します。これから手順書を作成しようと考えている方や、既存の手順書を改善したい方は、ぜひ参考にしてください。

1.手順書とは?

手順書とは、業務や作業を進める際に必要な手順やルールを記載した文書です。

目的は、誰が作業を担当しても一定の品質で業務を遂行できるようにすることです。また、業務手順を言語化・可視化することで、担当者が変わっても業務の継続性が保たれるというメリットもあります。

手順書の役割は、作業の標準化と属人化の防止です。例えば、新人社員でもベテランと同じように作業を進められるようになり、教育コストの削減や作業ミスの防止にもつながります。また、トラブル対応や非常時の対応にも活用され、業務の安定化します。近年ではリモートワークの普及により、チームメンバーが同じ場所にいなくても円滑な業務運用を実現するために、手順書の整備が一層重要視されています。

手順書は、工場の製造工程、ITシステムの操作方法、コールセンターの対応マニュアル、医療現場での処置手順など、さまざまな業種・業務で使用されます。業務の質と効率を両立させるために欠かせない存在であり、組織全体のパフォーマンス向上にも直結する重要な文書です。

2.手順書はどんな内容がある?

手順書には、作業を正確に実施するために必要な情報が網羅的に記載されています。目的が明確で、誰が読んでも迷わず行動できるような構成が求められます。主な内容としては、以下のような要素が挙げられます。

  1. 目的と概要
    この手順書が何のために存在するのか、対象となる業務の全体像を記載します。ここが不明確だと、読み手は「なぜこの作業が必要なのか」を理解できません。
  2. 適用範囲
    手順書が適用される業務の範囲や対象部署、関係者などを明確にします。対象を明確にすることで、誤用や混乱を避けられます。
  3. 必要な準備物
    作業に必要な道具や資料、ソフトウェアなどを記載します。特に手順前に準備が必要な機器やマニュアルがある場合は、明示しておくことが重要です。
  4. 手順
    具体的な作業ステップを、順番通りに詳しく記述します。文章だけでなく、視覚的に分かりやすくするためにフローチャートや図解が用いられることもあります。操作画面のスクリーンショットを使うケースもあります。
  5. 注意点・トラブル時の対応
    作業中に注意すべきポイントや、エラーが発生した場合の対処法などを記載します。現場で実際に起こりうる事例を想定した情報があると、より実用的です。
  6. 補足情報
    関連マニュアルや連絡先、参考リンクなども記載するとより実用的になります。関係者の問い合わせ先を加えることで、トラブル時にも安心です。

手順書参考

(引用元:株式会社アース段ボール

このように、手順書は単なる手順の羅列ではなく、業務全体を支える実用的なドキュメントとして機能します。きちんと構成された手順書があることで、業務の品質維持や教育の効率化が図れ、結果として組織の生産性向上にもつながります。

3.分かりやすい手順書を書く方法

分かりやすい手順書を作成するには、読み手の立場に立ち、誰が見ても迷わず行動できる内容を目指すことが大切です。そのためには、視覚的な見やすさや論理的な構成だけでなく、現場での活用を前提とした具体性も求められます。以下のポイントを押さえて、実践的で再現性の高い手順書を作成しましょう。

3.1 作成時の注意点 ・専門用語を使いすぎない

業務経験の浅い人にも理解できるよう、簡潔で簡単な言葉を使用します。業界用語には注釈を加えるとより親切です。

手順書全体

(引用元:株式会社アース段ボール)

・一文を短くする

長文は誤解を招くため、1文1動作を意識して書きましょう。箇条書きを多用すると視認性も上がります。

・レイアウトを整える

手順の番号、見出し、太字などで視認性を高め、見落としを防ぎます。セクションごとに空白を入れると読みやすさが向上します。

・図やフローチャートを活用

文章だけでは伝わりにくい場合、視覚的にサポートする工夫が有効です。実際の画面キャプチャや作業写真などを使うと、さらに実践的になります。

・誰に向けた手順書かを意識する

対象者のレベル(初心者か経験者か)を想定し、それに応じた情報の深さや表現を選びましょう。

3.2 書く手順

書く手順全体

  1. 目的を明確にする
    手順書が何のために必要かを最初に定義します。
    例:「社内申請のミスを減らす」「新人でも1人で対応できるようにする」など。
  2. 作業の全体像を把握する
    関係者からヒアリングし、作業の流れを洗い出します。この段階で手順漏れや冗長な工程を整理しておくと、より洗練された内容になります。
  3. ステップを整理する
    実際の作業手順を時系列順に並べ、作業内容を明文化します。操作の背景や注意点も補足すると、理解が深まります。

書く手順1

  1. チェックリスト形式で記載
    一つ一つのステップを項目ごとに記述し、実施状況を確認できるようにします。実務でチェック欄を活用できるよう、PDFや印刷も想定して構成します。

書く手順2

  1. フローチャートを挿入する
    作業の分岐や選択肢がある場合、視覚的に流れを示すことで誤解を防げます。特に「はい/いいえ」など条件判断がある作業に有効です。

書く手順3

  1. テストとフィードバック
    実際に他者に使ってもらい、分かりにくい部分を改善します。利用者の感想や現場でのトラブル事例を反映して改善を重ねていくことで、実用性の高い手順書が完成します。

書く手順4

以上のように、読み手を意識した構成と記述を心がけることで、誰でも理解しやすく、すぐに活用できる手順書を作成することができます。また、手順書は作成後も定期的な見直しとアップデートが必要です。業務内容やツールが変更された場合には、最新版への更新を怠らないようにしましょう。

4.手順書のためにフローチャートを作成する方法

フローチャートは、手順書の中でも複雑な作業工程を視覚的に伝えるのに最適な手法です。視覚的に流れを示すことで、誰が見ても一目で作業の進行や分岐点を理解できるため、業務の共有や教育にも大きな効果を発揮します。

以下は、実用的なフローチャートを作成するための基本的な手順です。

  1. 目的を明確にする
    どの業務プロセスを図示し、どんな課題を解決したいのかを明確にします。
  2. 作業の流れを洗い出す
    関係者へのヒアリングや実地観察を通じて、実際の業務フローを具体化します。
  3. 使用するシンボルを選ぶ
    開始・終了は楕円、作業は長方形、判断はひし形、入力/出力は平行四辺形といった標準シンボルを適切に使い分けます。
  4. 矢印で接続する
    処理の流れが直線的に見えるよう矢印で工程をつなぎ、分岐には「はい」「いいえ」などの条件を明示します。
  5. チェックと修正
    完成後に第三者にレビューしてもらい、不明瞭な部分や重複を調整します。

手順書フロー

これらの手順を丁寧に踏むことで、業務の全体像をわかりやすく整理でき、作業の効率化やミスの削減にもつながります。

5.手順書作成に役立つEdrawMax

手順書作成を効率化するツールとして注目されているのが「EdrawMax」です。

直感的な操作と豊富な機能で、初心者でも簡単に高品質な手順書やフローチャートを作成できます。また、専門的なデザインスキルがなくても扱える点も魅力の一つです。

①豊富な素材やテンプレートを搭載

EdrawMaxには業務フローや工程管理、組織図、ITシステム設計など、ビジネス向けのテンプレートが多数用意されています。目的に合ったテンプレートを選ぶだけで、レイアウトや図形配置が自動化されるため、作業時間を大幅に短縮できます。また、テンプレートはカスタマイズ可能で、自社の業務に合わせた最適な手順書を構築できます。

素材テンプレート

②便利な作図ツール

ドラッグ&ドロップで図形を簡単に配置できるほか、線の自動接続や整列機能、ガイドライン表示も備えています。さらに、図形の色やラベルも直感的に編集できるため、視覚的に分かりやすい手順書を誰でも作成可能です。操作性が高く、PowerPointやExcelに比べて作図効率と完成度が格段に向上します。

便利なツール

③AI機能搭載

近年ではAI機能が搭載されており、テキストから自動的にフローチャートを生成することができます。これにより、手間をかけずに作図の初期段階を省力化でき、編集や修正もスムーズに行える点が大きなメリットです。

AI機能

EdrawMaxはPDF、PNG、SVG、Excel、PowerPointなど多様な形式でのエクスポートにも対応しており、社内共有や外部プレゼン資料への転用にも便利です。業務効率の向上を図りたい企業や担当者には、非常におすすめできるツールです。

6.よくある質問

6.1 手順書とマニュアルの違いは?

手順書は具体的な作業の手順を記載する文書で、現場での実務を円滑に進めるためのものです。一方、マニュアルは業務全体のガイドラインや基礎知識を含む広範な文書であり、ルールや背景なども網羅しています。

6.2 フローチャート作成時に注意すべきポイントは?

フローチャートを作成する際は、「流れが一方向で整理されているか」「判断の分岐が明確か」「誰がどの作業を担当するか」がひと目で分かることが大切です。図が複雑になりすぎないよう、必要最小限の要素に絞る工夫も重要です。

まとめ

手順書は、業務の標準化と効率化を実現するための重要なドキュメントです。特にフローチャートを取り入れることで、誰でも理解しやすく、実践しやすい手順書を作成できます。

また、EdrawMaxのような作図ツールを活用すれば、視覚的にも優れた手順書を短時間で作成することが可能です。今回紹介したポイントを押さえれば、初めての方でも質の高い手順書を作成できるでしょう。

業務の品質向上や属人化の防止を目指す方は、EdrawMaxの無料体験を活用して、本記事の内容を参考に、実際の業務に手順書作成を取り入れてみてください。

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