Part 1: はじめに
新製品開発と聞くと新しい発想が突然湧き出てきたという感覚をイメージしてしまいそうになりますが実は全く逆なのです。新製品開発はCompany(自社)を取り巻くCustomer(市場・顧客)とCompetitor(競合)について3C分析、4P分析をした結果として自社ブランドのリスク回避のために行われるべき「攻める防御法」として考案されるのが最も望ましい形なのではないでしょうか。つまり、新製品を開発しなければならないような状況に陥ってからでは遅いのです。自社ビジネスを開始した基本戦略から逸脱することなく、自社ブランドのために「新しい価値とその変化をリードする行動デザインを提案すること」と新製品マーケティング方法を言い換えて考えてみましょう。今回は作図ソフトのEdrawMaxを用いながら新製品のマーケティング計画をビジネスパートナーに説得力を伴いながら伝え、それを取り巻くビジネス全体を良い方向に導く方法をご紹介いたしましょう。
Part 2: マーケティングとは
2.1 定義
マーケティングとは顧客のニーズを見極め、適切なタイミングと価格で製品を提供するための一連のプロセスとされています。もう少し具体的に言うと「顧客、依頼人、パートナー、社会全体にとって価値のある提供物を創造・伝達・配達・交換するための活動であり、一連の精度、そしてプロセス」とアメリカのマーケティング協会に定義されています。マーケティング戦略と混同されやすい経営戦略については「競合分析とは」の記事をご参照ください。
2.2 メリット
適切なマーケティング戦略を行うメリットは自社ビジネスの目的を達成することにあります。究極的に言えば、製品・サービスを新しい価値を提案して変化をリードするのがマーケティングでなければならないのです。提案する製品・サービスに価値を見出し、顧客が現在の状況からその製品・サービスを選択し購入してもらわないとマーケティングが成功したとはいえないのです。ビジネスにおいて究極的な目標は、利益を達成するために売り上げを増加させるかコストの減少を図ることです。その中でもマーケティング戦略は前者の売上増加のための積極的な行動をさします。マーケティング戦略を「目的達成のための資源利用指針」と解釈すると理解しやすくなります。戦略を立てる時には「目的」と「資源」に注目し、制限された環境下でできる限り自社ブランドイメージから逸脱しないよう、行動をデザインし価格・流通チャネル、プロモーションを行いましょう。補足として、「ブランドイメージ」という言葉を使いましたがマーケティング戦略がプロセスを含む流動的な戦略であるのに対し、ブランディングとはブランドの「意味」を確立することであり、その意味を具現化するのが「ブランドマネージメント」であることを比較として念頭しておくと基本戦略から逸脱しにくいのではないでしょうか。
Part 3: 新製品のマーケティングのやり方
Step1 競合分析を行い自社の理解精度を高めよう
新製品マーケティング方法の核心は「競合分析」これに尽きるといっても過言ではありません。自社を自社のみで知れることはありません。常に比較することで自社は理解されるべきなのです。その自社の認識が適切かを理解できる分析フレームワークが「3C分析」「4P分析」「SWOT分析」です。簡単に言うと、「3C分析」では市場・顧客、競合という顧客視点から自社の理解に役立て、「4P分析」では工程別に詳細に顧客視点・自社視点の焦点を合わせる作業を行い、「SWOT分析」にて機会別自社の立ち振る舞いを想定します。
つまり、新製品マーケティング方法は「他社との差異」から発生しなければなりません。しかしその差異は「健全な社会に歓迎される差異」でなければなりません。そのため、このようなフレームワークを使用しブランドイメージから逸脱しないように詳細に行われるのです。新製品の発生源であるこの「差異」つまり「新しい価値」を自社資源からどのように創造されるのかを地道に分析するしかないのです。この3C分析、4P分析、SWOT分析のやり方については「競合分析のやり方」を合わせてご覧下さい。
Step2 具体的なマーケティング戦略を考えよう
マーケティング戦略の流れを簡単に言えば、「準備する→集める→分析する→表現する→伝える」になります。実はStep1で「準備する→表現する」までの5工程のうち4工程は完了していなければならないのをお気づきでしょうか。そのためもう「伝える」という行動計画を行います。Step1の分析から導かれた新製品・サービスを必要だと感じてもらえるイメージを創造しそのイメージを顧客の現状からより手の届きやすい価格や方法でリードつまり手招きするのです。それをリードする方法とはチャネルシフト戦略を例に、オンラインだけでなくオフラインを利用し実店舗を販売の場ではなく「顧客とのつながりをつくる場」の利用も考慮しながら顧客を管理つまり行動をデザインするのが望まれるでしょう。
上図のようにEdrawMaxにはマーケティングで使用できるテンプレート例が多数あります。Step1でご紹介しました3C分析4P分析SWOT分析のマトリックス図ももちろんのこと、マーケティングで利用できるテンプレート例が比較図、カスタマージャーニー図、ファンネルチャート、マーケティング図、セールス、ターゲットなどにカテゴリー分けされています。EdrawMaxのテンプレート図を使って誰にでもわかりやすく行いたい新製品のマーケティング戦略を伝えることができます。
Step3 マーケティング戦略を実行し計測・評価しよう
では実際にマーケティングを行ってみましょう。今回はオンラインでのマーケティングプランをご紹介していきましょう。オンラインでのマーケティンの利点は「施策の効果がすべて数値で見える点」です。マーケティングプランの実行結果には、営業案件数、マーケティング予算と経費、獲得したリード数、Webの訪問者数やページビュー、コンバージョン率、ブログのポスト数、獲得したリンク数などの、具体的な数値として表現できる項目から次につながる分析切り口を見つけてみましょう。まだ開拓の余地がありそうな切り口などから4P分析の延長線上にあるカスタマージャーニーのフレームワークを利用し、新製品のマーケティングが成功するように精度を高めていきましょう。
Step4 戦略に基づいたマーケティングプランを具体化させよう
マーケティング戦略を自社と他社との比較をおこない差異を理解し戦略の切り口を見つけた後は、マーケティグ戦略を具体的なマーケティングプランに落としていきましょう。具体的な例を挙げるとするならば、例えば、「ある商品の売上を20%伸ばすために広告の出稿量を20%増やす」とか、「小売店に対する販売促進費を30%増やす」などのプランを立てることになります。
Step5 マーケティングプランを予算内で最大限にしよう
会社の利益は売り上げから経費を引いて求めます。予算とはこの利益を達成するために、売り上げをいくらにするか経費をいくらにするかなどを決めることです。売上高予測と固定費、変動費などの支出計画に基づく損益計算書の形式がとられ、この予算が承認されると原材料費、人員計画、マーケティング活動などが具体化されます。この限られた予算内で競合との差別化を図りパフォーマンスを最大化させましょう。
Step6 マーケティンプランを管理しよう
計画の進捗状況をコントロールするために月別の計画を立てましょう。この進捗状況の管理こそマーケティングプランを成功へと導きます。1年間の大きな目標だけ掲げて、年度が終わってみたら「売り上げが達成できなかった」「経費が膨らみ過ぎた」というのでは次年度の予算計画は大幅な見直しが必要になります。予算計画は、半期、四半期、月次、週次、日次と按分して作成し、振り返りをする必要があります。年間の予算計画を按分して作成し、比較して差が生じたら何が原因かを振り返って修正しましょう。この計画を実行し確認、修正するときにはぜひEdrawのPDCAテンプレートを利用してよりわかりやすくボジネスパーソンに伝えましょう。
Part 4: マーケティング計画を立てるポイント
① 設定された予算を確認しよう
マーケティング計画の基礎となるマーケティング戦略についてのポイントについては、「競合分析のやり方」の記事についてご紹介しておりますので合わせてご覧ください。競合分析を行う時に市場規模を確認することの優先度についてご紹介しておりましたが、この規模こそ予算に言い換えることができます。予算内でできる最大限のパフォーマンスこそが何であるかを見つけなくてはなりません。競合との差異化が明らかなのは接客つまり「ヒト」こそがその企業の要になります。オフライン、オンラインともに接客コンテンツの充実を図りましょう。
② 期間を按分して振り返ろう
季節変動がわかりやすく反応する業種もありますが、どんな企業にも緊張感のある大事なプロジェクトや成果が発表される時期があるのは違いありません。期間ごとに細かく区切り顧客の反応を数値として分析してみましょう。
③ PDCAサイクルで管理しよう
計画が実際にうまくいっているかを評価することで次の行動が決まります。必ず指標を定めその目標に達成できたか、またとどかなかった場合の対策をとれるような計画を練りましょう。その時はぜひEdrawMaxのテンプレートをご使用ください。きっと、ブランディング担当者にも経理担当者にもカラフルで先進的なEdrawMaxのテンプレートを用いれば説得力のコミュニケーションを生み出すことができるでしょう。EdrawMaxにビジネスに彩を交え、社会に必要とされるビジネスをご提案するのにお力添えさせて下さい。
Part 5: まとめ
今回はEdrawMaxの豊富なテンプレートを例にあげながら新商品のマーケティング計画をたてる方法ついてご紹介してまいりました。新商品のマーケティング戦略は競合分析の延長戦上にある「自社ブランドを守るための攻める防御法」であることがご紹介できたかと考えております。競合分析のやり方の記事で詳しくご紹介した3C分析、4P分析のフレームワークを使いながら、どんな製品・サービスを伝えたいのかに適切な問いを立て、自社の理念に照らしながら競合との差別化を図る切り口こそが、新製品のマーケティング戦略を立て具体的なマーケティングプランに落とし込む秘訣だと考えます。具体的なマーケティングプランこそ数値をもっと戦略的な解釈を交えて行わなければ、ビジネスパーソンを巻き込むことができません。ぜひ、EdrawMaxのテンプレートを使ってより先進的なマーケティングプランを立ててみませんか。