中学理科や高校の物理基礎で、点数を上げたいと思う人は多いはずです。物理の勉強では作図を求める出題が多くあります。作図は難しそうなイメージがありますが、ポイントをつかめば間違いなく点数が取れる問題です。
今回は作図の出題が多い物理の力学について紹介し、合力や分力の作図方法が分かるように解説していきます。
- 目次 -
Part 1: 力学とは
物体と物体の間に働く力と運動との関係について学ぶ物理学の1つが力学です。
身の周りにあるものは、何らかのエネルギーが働いており、そのエネルギーを具体的に数値で確認したり、作図したりして関係性を把握することが物理学で多いです。
物体に働く力には、以下のような特性があります。
● 物体の「形」を変える
● 物体を「支える」
● 物体の「運動のようす」を変える
3つの力の働きについては、柔らかいゴムボールを想像すると分かりやすいです。柔らかいボールを握ると形が変わるように、力は物の形を変えることが出来ます。また、ボールがそこに静止している状態でも、床がボールと同じ重さでボールが床に沈まないように支えている状態と捉えることができます。
また転がっているボールの速度を変えたり、向きを変えたりと運動の様子を変割るとき、力が働いているというわけです。
この動きの中で、地球が地球上の物体に及ぼしている力を重力といいます。
● 地球が中心に向かって物体を「引っ張る」力のこと
● 重力の大きさの単位
「ニュートン(記号N)」で表す
物理の力学でもしくみは同じで、地球や何かに引っ張られた力はどのように働くかを考えていくことが重要です。
→関連記事:【物理実験図】光学実験図ー像の作成方法
Part 2: 合力と分力についての解説
物理の力学で作図をマスターするには、物体に働いている力の名称を覚えることが必要です。作図を考える時の基準となる、合力と分力について紹介します。
まずは物体に一つ以上の力が働く場合を想定します。物理の場合、力の合成、あるいは力の分解という考えが必要です。その時に、合力、分力という用語を用います。
2.1 力の合成と合力
2つ以上が働いている力を、一つのものとしてまとめて考えることを力の合成といいます。
同じ方向に力が働いている場合は足し算として考え、反対方向に働いている場合は引き算をして考える物が多いです。そして力の合成の末に求めた力を合力といいます。
2.2 力の分解と分力
大きな一つの力を分散して、分けて考えることを力の分解といいます。殆どの場合、1本の線になっている合力に対して、つりあうように2本の先に分けて考えることが多いです。
力を分解して求めた、複数の力それぞれを分力と呼称します
Part 3: 無料作図ソフトで力の作図をしましょう
力学について考え、力の大きさや向きを考えるときには作図が役に立ちます。
無料作図ソフトEdrawMaxを活用して、力を作図して考える時のポイントを紹介します。力の合力や分力を作図するときには平行四辺形や長方形、そしてその対角線をイメージすると考えやすいです。
→関連記事:ベクターの物理力学と光学図形
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3.1 合力の作図は対角線を考えること
合力は2つ以上の力を一つにまとめることが多いので、図形における対角線をF(合力)として捉えることが出来ます
1. F1,F2の線を引く
2. 四角形の対角線になるようなFを引く
2つ以上の力が働いているときは、同じ場所をスタート地点にしてそれぞれの力(F1,F2)を引くと、四角形がイメージしやすくなります。
3.2 分解の作図は対角線にあった平行四辺形作り
分力は合力の作図を逆にたどっていく流れの作図方法です。対角線がイメージできているので、合力より早く理解できます。
1. 合力であるFを引く
2. Fが対角線になるようなF1,F2を引く
3.3 重力や垂直抗力などをあてはめて作図する
斜面に物体を置いた時に、物体にかかる力は3つあります。
● 垂直抗力(物体を床が押し返す力)
● 斜面を滑ろうとする力
● 重力(地球がひっぱる力)
なんとなく斜面に物体を置くと滑り落ちるイメージはわきます。しかし、その理由やどのような力が働いているか考える場合には、作図をして考える方法が非常に有効です。
手書きで作図することが苦手であっても、無料作図ソフトを用いることでノートまとめにも使え、ビジュアル的にも品質がよい物理学習が可能になります。
Part 4: まとめ
今回は物理の範囲を頑張りたい方に、力学の基礎である合力、分力のポイントと作図方法について紹介しました。物理の用語だけで勉強しようとすると抵抗を感じる学生は多いです。しかし無料作図ソフトなどで作図を丁寧に行うと、覚えるべきことはそんなに複雑ではないことに気づくでしょう。
弊社が提供するEdrawMaxはイラストやテンプレートなど使える素材が豊富で、無料作図ソフトとしても使うことが出来ます。ぜひ、日常の勉強にお役立てください。