「もらったファイルが別形式で開けない」というときに便利なのが変換ツールです。この記事では、DWGやDXFと JWWファイルの違いと、変換ツールについて解説します。
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1. DWG、DXFとJWWの相違点
DWGファイルとDXFファイルは、いずれもAutodesk社のCADソフトで使用されているファイル形式です。DWGファイルとDXFファイルの違いは以下のとおりです。
- DWGファイルのほうがDXFファイルよりファイルサイズが小さい
- DWGファイルのほうが幅広い描画に対応できる
- DXFファイルにはほかのファイル形式やバージョンとの互換性がある
Autodeskのデフォルトのファイル形式はDWGファイルですが、ファイルを外部とやり取り・共有する場合にはDXFファイルが適しています。
一方、JWWファイルとはJw_cadで作成された図面の標準ファイル形式です。主に日本国内の建築業界を中心に使用されていますがAutoCADなどでは開けないため、使用したいときには対応しているファイル形式に変換する必要があります。
2.DWG/DXFファイルをJWWに変換するツール6選
次に、DWG・DXFなどのファイルをJWWファイルに変換したいときに使えるツールを6つ紹介します。
2.1 DARE
(引用:DARE)
「DARE」は、1日1回まで無料でDWG・DXF・SFC・P21・JWW・JWC・PDFの2Dファイルをさまざまなファイル形式に変換できます。
(引用:DARE 2D 変換サービス紹介)
DAREの特徴は変換可能なファイル形式が多い点です。無料だと1日1回なのが難点ですが、頻繁に使うわけでなければDAREを使うとよいでしょう。また、Jw_cad変換専用の「DARE Jw」を利用するとダウンロードも要らず1ステップでJWWファイルに変換できて大変便利です。
対応言語:日本語
料金:
<DARE>1日1回まで無料/1ヶ月1,980円で60回まで・2,530円で無制限に変換可能
<DARE Jw>1ヶ月1,980円(7日間無料体験)
2.2 JacConvert
(引用:JacConvert)
「JacConvert」はJw_cadとAutoCAD間のCADデータ交換を主目的に開発されたソフトで、以下のファイル形式を変換できます。
読込み:JWW・JWC・DXF・DWG・JWK・JWS
書込み:JWW・JWC・DXF・DWG・PDF・EMF
JacConvertは複数のCADソフトの一括変換や連結PDFファイルの作成ができる点が特徴です。無料体験が2ヶ月もでき、じっくり購入を検討できます。
対応言語:日本語
料金:2ヶ月無料/1ライセンス3,000円
2.3 RootPro CAD 12
(引用:RootPro CAD12)
RootPro CAD12は、2次元汎用CADソフトですが、AutoCAD のDXF・DWGファイル、Jw_cad のJWWファイル両方に対応しておりコンバーターやビューワーとしても使えます。読み込みだけなら無料版で利用でき、書き出しをしたい場合には有料版が必要になります。
対応言語:日本語
料金:無料版あり・有料版(Professional)は19,800円
2.4 JW_CAD
(引用:JW_CAD(操作画面))
JWWファイルが標準ファイル形式である「JW_CAD」でも、DXFファイルは開けます。無料で利用できるため、変換ツールとしても優秀です。
対応言語:日本語
料金:無料
2.5 Pro TRANS 2023
(引用:USTAGE ProTRANS2023)
「ProTRANS2023」はDWG⇔DXF、DWG⇔JWW、JWW⇔SXFのほかに、これらのCADファイルとPDFファイル間の変換も可能なソフトです。
さらに線幅変換テーブルも用意されており、再現性だけでなくより使いやすいように変換可能です。CD版・ダウンロード版・USB版と揃っているので利用環境に合わせて購入でき、買い切り版なので頻繁に業務で使用する機会の多い人に適しています。
対応言語:日本語
料金:CD版33,480円・ダウンロード版31,141円・USB版40,080円(すべて1本の値段)
2.6 PDF to JWW
(引用:PDF to JWW(操作画面))
「PDF to JWW」はCADで作図してPDFで出力したデータから、ベクトル図形のみを抽出して変換するソフトです。
直接DWG/DXFファイルから変換はできませんが、PDFを経由するためPDFファイルに出力できればさまざまなCADファイルからJWWファイルに変換できる点がメリットです。
対応言語:日本語
料金:無料
3.DWG/DXFをJWWに変換するときのFAQ
DWG/DXFからJWWへの変換についての疑問をまとめました。
3-1 おすすめの変換ツールは?
あまり頻度が高くないなら1日1回まで無料で対応ファイル形式の多い「DARE」、変換頻度が高いなら1ライセンス3,000円で買い切り版の「JacConvert」です。
3-2 完全に変換できる?
残念ながら、100%変換はできないといずれのソフトにも注意書きとして書いてあります。
3-3 変換ツールの信頼性は?
信頼性の低いツールを利用すると、データの損失やセキュリティ面でのリスクがあります。開発元の信頼性やレビューをチェックしたうえで、公式の提供元からツールを利用・ダウンロードしましょう。
4.CADより便利!初心者向けの作図ソフトEdrawMax
「CADソフトを編集したいけれど、CADの知識がない」という人におすすめなのがCADよりも直感的な操作で初心者にも使いやすいドローイングソフト「EdrawMax」です。
4-1 DWG/DXFファイルに対応
EdrawMaxはDWG/DXFファイル・SVGファイル・VISIOファイルがインポート可能です。エクスポートも画像やPDFだけでなくWordやExcel、PowerPointなどにも変換できるため図面の再利用もしやすい点がメリットです。
インポートしたファイルは図形として編集も可能なので、「もらったDWG・DXFファイルをちょっと編集したいけれど、CADの操作方法が分からないしソフトもない」という人におすすめです。下の図のような画面でオフィス並みの操作感で図面を編集することができます。下の青いボタンから無料ダウンロードすることができます。
4-2 使いやすさとCADのような作図機能の両立
ドローイングソフトであるEdrawMaxはCADのような高度な製図はできませんが、以下のような作図をサポートする機能が揃っており、CADの基本機能レベルの作図が可能です。
- スナップ
- ダイナミックグリッド
- 接続ポイント
- ガイド
- グリッド線
線種や線の太さもツールバーからすぐに変更できるため、補助線も簡単に使い分けられます。
(EdrawMax作図例:立面図)
図形の移動やコピーはOfiiceソフトと同様でコマンド入力も不要です。操作が簡単で使いやすいため、CAD知識のない人にもおすすめの作図ツールです。
4-3 低コスト
無料のCADソフトもありますが、CADソフトやイラスト描画ツールは高機能な分価格が高いものが多いので頻繁に利用しない人には割高になってしまいます。
EdrawMaxは1年間プランだと1ヶ月あたり817円、買い切りタイプだとずっと使えて、使用頻度に関わらず低コストで利用できます。
まとめ
DWG/DXFファイルを利用できるツールは無料のものから有料のものまであります。
もしDXFファイルの編集や作図ができるソフトを探しているならEdrawMaxの使用を検討してみてはどうでしょうか。EdrawMaxはDXFファイルの編集だけでなく幅広い作図が可能です。
また、EdrawMaxはWindows・Mac・Linuxに対応しているだけでなく、PC版・オンライン版・モバイル版でも利用できるマルチプラットフォームで環境を選ばず使えます。ぜひこちからから無料ダウンロードしてお試しください。