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このように一念発起して目標を立てては、目標の大きさに何から手を付けていいかわからず結局挫折したことが誰しも一度はあるのではないでしょうか。
大きな目標を達成するためのツールとして近年有名になったのが、大谷翔平選手が作成した目標達成シート(マンダラチャート)です。「世界的野球選手も使った『目標達成シート』を自分も試してみたい」という人に向けて、本記事では目標達成シートの書き方と活用方法について分かりやすく解説します。
1.目標達成シート(マンダラチャート)とは?
目標達成シートは「マンダラチャート」「マンダラート」とも呼ばれ、目標達成に必要な要素を細分化し、具体的なアクションを可視化するためのツールです。
目標達成シートは9マス×9マスの表の形をしており、大きく9ブロックに分かれています。
(EdrawMax 目標達成シートのテンプレート)
目標達成シートがマンダラチャートとも呼ばれている理由は、仏教の教えや世界観を丸や四角といった記号を用いた絵であらわした、仏教の教え「曼荼羅(まんだら)」が影響しているためです。
マンダラチャートは、考案者の松村氏が仏教の中にあるシステム思考に気付き「人生とビジネスを豊かにする発想法」としてマンダラの活用を思いついたことからできたものです。(参考サイト:一般社団法人マンダラチャート協会)
2.目標達成シートの書き方
マンダラチャートは仏教の教えを参考に「曼荼羅」のような規則性のある図形を用いた発想法として生まれました。
次に、実際にどのようにマンダラチャートを書くかについて解説します。
2.1 目標達成シートに書く内容は?
目標達成シートの構造は以下のようになっています。
- 一番中心のマスに目標
- 目標の周囲8マスは目標達成に必要な要素
- 中央の1ブロックの周囲にある8ブロックには各要素に必要な具体的目標
次に実際に目標達成シートを作成する手順について見てみましょう。
2.2 作成の手順
目標達成シートを作成できるスマホアプリもありますが、アプリを立ち上げなくなると見なくなるという欠点があるため紙で作るのがおすすめです。
手書きでも良いですが、パソコンで作成すると綺麗にできてすぐ修正できます。ここではドローイングソフト「EdrawMax」を使った目標達成シートの簡単な作成方法について紹介します。
①各ブロックの外枠を作る
新規作成画面から、「空白の図面」をクリックします。
画面左のライブラリから「正方形」をドラッグ&ドロップし、フローティングツールバーから線の太さを変更します。
同様に四角形の上に内側のブロックを書き、9ブロック分コピーします。
EdrawMaxにはグリッド線やガイドがあるのでサイズ合わせや図形移動も簡単です。
マンダラチャートの枠ができたので、あとは以下の手順で文字を入れていけば完成です。
①中央のマスの中心に目標を入れる
②目標のマスの周辺に目標達成のための要素を入れる
③それぞれの要素を周囲8ブロックの中心のマスに入れる
④各要素について達成するための小目標を周囲のマスに入れる
パソコンなら必要に応じてイラストや画像も簡単に入れられるので、オリジナルの目標達成シートも簡単に作成できます。印刷して壁に貼ったり、デスクトップの壁紙にしたりして常に目に入るようにすると効果的です。
また、目標を達成しても次の目標が出てきます。文字を入れる前の状態のマンダラチャートをテンプレートとして保存しておき、目標達成シートを作るのを習慣化するのもよいでしょう。
3.目標達成シートを書く時のポイント
実際に目標達成シートを作成しようとして、「書き方は分かったけれど、具体的に目標をどう決めたらいいのか分からない」と手が止まるかもしれません。
目標の決め方と各項目の設定方法について解説します。
3.1 目標を決める方法
目標達成シートで一番重要なのは、メインとなる目標です。実現できる目標を正しく設定するには、以下の点を意識してみましょう。
- 目標は抽象的でなく、具体的で明確か?
- 実現可能な目標か?
- 期限はいつまでか?
- 本当に達成したい、自分の価値観に合った目標か?
3.2 達成するための要素を考え出す方法
目標が決まったら、目標を達成するための要素を洗い出します。
要素の洗い出しには5W1Hを活用するとよいでしょう。5W1H(Who(誰が)、What(何を)、When(いつ)、Where(どこで)、Why(なぜ)、How(どのように))は、情報を整理するための基本的な質問手法であり、目標達成のための要素を考える際にも役立ちます。
マスに記入する際は、重要な項目や実行の順番に従って右回りに記入すると達成までの道筋がイメージしやすくなります。
EdrawMaxは豊富なテンプレートでさまざまな作図が簡単にできるのが特徴です。冒頭でも紹介した目標達成シートのテンプレートを利用すると、自分で図形を作らなくても文字を入力するだけで簡単に作成できます。
4.実例:大谷翔平選手の目標達成シートを紹介
「作ってはみたけれど、これでいいのかわからない……」
そんな人は、以下で紹介する大谷選手が高校1年生の時に書いた目標達成シートの内容を参考にしてみてはどうでしょうか。
(引用:スポニチアネックス)
野球に限らず、スポーツや学業などの達成したい目標があったとき人は「野球」や「勉強」そのものに目を向けがちです。
しかし、大谷選手の目標達成シートではプレーにおけるスキルや成績向上に焦点を当てている一方で「メンタル」や「運」が成功の要素として入っているのが特徴的です。
「ドラ1(ドラフト1位)8球団」と「挨拶」や「部屋掃除」には一見まったく関連性がないですが、成功にはさまざまな要素が絡んでいる可能性があります。
挨拶や部屋掃除といったささいな日常生活まで常に意識して行動した結果が大谷選手の成功につながったと考えると、成功に対する各方面からのトータルなアプローチの重要性がわかるのではないでしょうか。
構成が決まっている目標達成シートでは必然的にさまざまな要素について考える必要があるため、目標達成のためのさまざまな要素を細分化するのに役立ちます。
5.目標達成シートのメリットとデメリット
目標達成シートのメリットは以下の4つです。
1.目標の可視化:目標と目標達成に必要な小目標を視覚的に表すことで、具体的な行動に落とし込みやすくなる
2.目標達成のための要素分析:マス目を埋めようと思考することで、目標達成に必要な要素の洗い出しができる
3.進捗の把握:目標の達成度や未完了項目を一目で把握でき、最終的な目標達成に向けて今やるべきタスクに焦点を当てやすい
4. モチベーションの向上:達成した項目を視覚的に確認できるため、目標達成へのモチベーションアップにつながる
一方、目標達成シートのデメリットは以下の2つです。
1.モチベーション低下の可能性:達成すればモチベーションアップにつながるが、最初になかなか達成できないと未達成の項目の多さに挫折する可能性がある
2. 細部への過度な焦点:「項目を達成すること」自体が目標になってしまい、細かい項目に過度な注意を向けた結果全体的なビジョンを見失う可能性がある
まとめ
目標達成シートがすべての人に適しているとは限りません。しかし「目標達成のための分析」と「目標達成までの進捗管理」ができる目標達成シートは有益なツールです。時間がかかっても達成したい大きな目標がある人は作成してみる価値があるでしょう。
世界中で利用されている「EdrawMax」なら、目標達成シートのほかにも分析に活用できる「マインドマップ」、具体的に計画を進める際に役立つ「カレンダー」、日々のタスクを管理するチェックシートなども豊富なテンプレートから簡単に作れます。
(テンプレートの一例)
目標達成をサポートする有効なツールとして、EdrawMaxを一度無料体験でお試しください。