1枚の紙に写真や文章をレイアウトするだけでも、「写真単体で見たらよかったのにレイアウトしたらいまひとつ」「用意した素材がおさまりきらない」などということはよくあるのではないでしょうか。
それが数十ページにおよぶ冊子を制作する場合にはさらに大変です。
個々のページだけに注目して作成していたら全体のコンテンツのバランスが悪かったり、必要なコンテンツが抜けてしまったりして大きな手直しが入ってしまうこともありえます。最初に制作物全体のレイアウトを考えることにより、冊子のスムーズな制作に役立つのが「台割」です。
この記事では、台割の意味や種類、作り方について解説します。
1.台割とは?どんな場面に使う?
最初に台割の意味と、台割をおこなう意義について見ていきましょう。
1-1.台割の意味と使用シーン
「台割」とは雑誌やパンフレットなどのような冊子を作る際に、各ページにどの内容を載せるかを大まかに割り振ったもので主に出版業界で使用される用語です。
冊子は、通常大きく分けて以下のようなコンテンツで構成されます。
- 表紙・裏表紙
- 目次
- 文章(特集・インタビュー・お知らせ・コラム・商品紹介など)
- 図表・写真
- 広告
枚数の多い印刷物を作成する場合、制作物全体のバランスを見ながら各ページの内容を決める必要があります。台割は冊子の構成の計画書であり、冊子や書籍の制作プロセスに欠かせないステップです。
1-2.台割を作成するメリット
台割の作成には、以下のようなメリットがあります。
制作の効率化 | 冊子の全体像を把握しやすくなり、制作の方針や進行が明確化する |
統一感の確保 | 各ページのレイアウトや全体的なデザインコンセプトデザインを統一できる |
コンテンツのバランス向上 | テキスト・図表・広告などそれぞれのコンテンツが適切に配分でき、読み手にとって魅力的で分かりやすい冊子になる |
制作コストの把握 | 台割を事前に作成することで、予定外のページやコンテンツの追加による予算オーバーを防ぐ |
複数人での進行のしやすさ | 台割を基にした打ち合わせができるため、意見のすり合わせが容易になる |
最初に台割をおこなうことで制作の方針や進行が明確化され、メンバー間での認識の不一致による手戻りが減るため制作がスムーズに進みます。
2.台割の種類と内容
台割には、見開きタイプと表タイプの2種類があります。
見開きタイプは各ページに載せる内容を見開きの図に視覚的に表したもので、全体のイメージがつかみやすいのが特徴です。縦長の長方形1つが1ページ分になり、上に通しのページ番号(表紙1~4とそれ以外)、下にノンブル(本に記載するページ番号)を記入します。
(ページごとにカラーとモノクロを使い分ける場合には、通しのページ番号の横に色を「1C(1色)」「4C(4色)」などと記載する)
各ページの掲載内容や写真点数など、レイアウトの要素も盛り込むことができ、ページ数の比較的少ない冊子の台割に使用されます。
表タイプは何ページにどの項目が入るかといった内容や企画案などを一覧にまとめたものです。
表タイプの台割は主にページ数の多い冊子で利用され、校正スケジュールや担当者、業務内容なども記載できるため進行管理表としても活用できます。
台割に入れる情報としては、以下の項目が挙げられます。
- ページ番号(表紙・裏表紙以外の通し番号)
- ノンブル
- カテゴリー(表紙・目次・特集・広告など)
- 内容(ページタイトルや見出しなど)
- ページの概要
- 写真の配置・点数
表タイプで進行管理表としても使用する場合には、これに加えて以下の項目も記載します。
- 印刷に関する情報(用紙の種類・印刷色・加工・製本方法など)
- 校正スケジュールや進捗状況(入稿日や校了日など)
- 担当者
以上のような情報を台割に記載することで、冊子の全体像を把握するだけでなく進行管理や制作会社への手配などさまざまな場面で活用可能です。
3.台割の作り方とポイント
台割は以下の流れで作っていきます。
1. 制作する冊子の目的やターゲット層に合わせた全体のテーマを決める
2. 台割のタイプを決める
3. ページ数や印刷色を決める
4. 構成を決める
5. コンテンツのレイアウトを大まかに決め、台割を作成する
台割を作る際には、以下のポイントに留意しましょう。
- 適したタイプ(見開き・表)の設定
- 適切なページ数の設定
- 分かりやすく簡潔に書く
台割は表タイプならExcel、見開きタイプならPowerPointなどでも作成できますが、テンプレートや台割作成ツールを活用する方法もあります。
4.台割作成におすすめのツールEdrawMax
台割作成から簡単な冊子まで作れるおすすめツールがドローイングソフト「EdrawMax」です。
冊子やパンフレットなどの作成・デザインに役立つEdrawMaxの特徴は大きく分けて以下の3つです。
- 豊富なテンプレート
- 簡単操作で高機能な作図
- 共同編集が可能
4-1.台割作成に役立つ機能①:豊富なテンプレート
EdrawMaxを利用する一番のメリットは、豊富なテンプレートで専門のデザイン・DTPソフトを使わずに冊子やパンフレットが作れる点です。
(テンプレートの一例:会社概要三つ折りページ)
雑誌・パンフレット・表紙などさまざまなテンプレートがあり、台割を作成したあとは画像やテキストの差し替えで手軽に綺麗な印刷物が作成できます。
(雑誌テンプレート(上)を基に編集)
EdrawMaxはテンプレートだけでなく素材も豊富です。冊子のページだけでなく、地図やイラスト図解などのコンテンツも作成できます。
(テンプレートの一例:道路地図1)
4-2.台割作成に役立つ機能②:簡単操作で高機能な作図
台割を作成する際にも、EdrawMaxの操作性の高さが役立ちます。
豊富な図形素材をドラッグ&ドロップするだけですぐに図形が描画でき、サイズ変更も簡単です。さらに、図形を移動する際にはガイドが表示されるのでスムーズにレイアウトできます。
EdrawMaxは使いやすいソフトにもかかわらず、本格的な作図も可能です。ベクターデータで複雑な描画もできるため、ロゴやイラスト図解などの作成・編集にも役立ちます。
4-3.台割作成に役立つ機能③:共同編集
冊子の作成を複数人でおこなう際に便利な機能が共同編集です。EdrawMaxでは作成したファイルを共有・共同編集できるため、オンライン版を利用すれば離れたところでも作業が可能です。EdrawMaxはアプリ版・オンライン版・パソコン版で利用できるため、作業場所も選びません。
まとめ
パンフレットなどの冊子作成の際には、ページの構成や大まかなレイアウトを決めて台割を作成しておくと全体のイメージが把握できトラブルや手戻りを回避しやすくなります。
また、台割を作成することにより、ほかのメンバーや印刷所などの関係者との情報共有もスムーズになります。本記事を参考に、台割の作成に取り組んでみてください。
台割を作成する際には、テンプレートや図形描画ツールを活用すると効率的です。EdrawMaxは直感的な操作性と豊富なテンプレートを備えており、台割だけでなく冊子やチラシの作成にも役立ちます。低コストで幅広い用途に使えるEdrawMaxをダウンロードして、ぜひ無料体験をお試しください。