組織図例

源氏物語の相関図

NHK大河ドラマ「光る君へ」の放送で再度注目を集める「まひろ」こと「紫式部」。その紫式部が平安時代を舞台に壮大な時間軸で書き上げた、言わずと知れた名作が『源氏物語』です。ドラマを視聴したり耳にしたりした人のなかには、「今更だけど『源氏物語』ってどういう話だったかな?」と気になった人も多いでしょう。

本記事では「源氏物語」の主要登場人物と簡単なあらすじ、主人公「光源氏」を中心とした数々の女性をメインに相関図を紹介します。

(※本記事は「源氏物語」を三部構成として解説します)

1.第一部の登場人物と相関図

 源氏物語 第一部の登場人物と相関図

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<第一部の主要な登場人物>

  • 光源氏:物語の主人公。桐壺帝の子で美貌と才能に恵まれる。多くの女性と関わりを持つ。
  • 桐壺帝:光源氏の父親。桐壺の更衣を寵愛し、死後藤壺を入内させる。
  • 藤壺:桐壺帝の妃で光源氏の義母。光源氏と密通し冷泉帝を産む。
  • 葵の上:光源氏の正妻で左大臣家の姫。光源氏との仲はあまり良くない。
  • 紫の上:光源氏が幼い頃から育てた藤壺の姪。のちに光源氏の妻となる。
  • 六条御息所:光源氏の愛人の一人。気位が高く嫉妬深く、のちに生霊となる。
  • 朧月夜:右大臣の娘。父が敵対する光源氏との関係が問題を引き起こす。
  • 明石の君:光源氏が須磨・明石で出会い、娘をもうける女性。
  • 夕顔:光源氏が一時期熱愛した女性。六条御息所の生霊にとりつかれ早世する。
  • 頭中将:光源氏の親友であり、恋のライバルでもある。夕顔との間に玉鬘をもうける。
  • 玉鬘(たまかずら):頭中将と夕顔の娘。のちに光源氏の養女となり、その美貌から多くの男性に慕われる。
  • 冷泉帝:表向きは桐壺帝の子だが、実は光源氏と藤壺の子。のちに真実を知る。
  • 空蝉(うつせみ):光源氏と一度だけ関係を持つが、その後は拒み続ける。「空蝉」の名の由来となる。
  • 末摘花(すえつむはな):鼻の先が赤く容姿は美しくないが、純粋な心の持ち主。光源氏に引き取られる。
  • 花散里(はなちるさと):容姿は美しくないが、物静かで光源氏に大切にされる女性。

 

源氏物語の第一部は、主人公・光源氏の華やかな人生を描いています。桐壺帝の子として生まれた光源氏は幼くして母を亡くしますが、美貌と才能に恵まれ多くの女性と関わりを持ちます。

特筆すべきは実母によく似た継母・藤壺への恋慕です。二人の間には密かに子(のちの冷泉帝)が生まれますが、表向きは桐壺帝の子として育てられます。光源氏はほかにも正妻・葵の上との政略結婚、空蝉、夕顔、六条御息所など、さまざまな女性との恋愛を経験します。

葵の上の死後、光源氏は藤壺の姪である紫の上を妻として迎え、生涯の伴侶としました。しかし、政敵の娘・朧月夜との関係が発覚し、都を追われて須磨・明石で流謫(るたく=罪により遠方に流される)の日々を送ることになります。この間、明石の君との出会いがあり、のちに娘が生まれました。

やがて都に戻った光源氏は自身と藤壺の子である冷泉帝の即位により再び権力を取り戻し,

六条院という大邸宅を建てそこで優雅な生活を送ります。最終的に光源氏は太政大臣の地位に上り詰め、この世の栄華を極めるのでした。


2.第二部の登場人物と相関図

 第二部の登場人物と相関図

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<第二部の主要な登場人物(光源氏・紫の上を除く)>

  • 女三の宮:朱雀院の娘で光源氏の新たな正妻。幼く頼りない性格で、のちに柏木と密通する。
  • 柏木:頭中将の長男。女三の宮と密通し、子(薫)をもうける。罪の意識から病死する。
  • 夕霧:光源氏と葵の上の息子。容姿が良く真面目な性格で、のちに落葉の宮を妻とする。
  • 落葉の宮:朱雀院の娘で、最初は柏木の妻。柏木の死後、夕霧の妻となる。
  • 雲居の雁:頭中将の娘で夕霧の正室。夫の浮気に嫉妬する。
  • 朱雀院:元帝で光源氏の異母兄。女三の宮の父。

第二部では、光源氏の栄華の絶頂期から徐々に衰退していく様子が描かれます。朱雀院の娘・女三の宮を正妻として迎えますが、彼女は幼く頼りない性格でした。その後、長年源氏の側にいた紫の上が病に伏します。

さらに、女三の宮は源氏の留守中に柏木と密通し、子を宿してしまいます。これにより、光源氏は自身の老いと、過去の藤壺との過ちの報いを痛感します。最愛の紫の上の死後、光源氏は出家を決意します。

相関図で見ても、把握できないほど多くの女性と関わる第一部と比べて第二部では一気に関わる人数が少なくなり光源氏の栄華からの凋落が見て取れます。

3.第三部の登場人物と相関図

第三部の登場人物と相関図

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<第三部の登場人物>

  • 薫:第三部の主人公。表向きは光源氏の子だが、実は柏木と女三の宮の子。容姿も美しく体から良い香りを放つ。
  • 匂宮:光源氏の外孫。容姿は美しいが軽薄な性格で女好き。
  • 大君:宇治八の宮の長女で、薫からの求愛を拒む。
  • 中の君:宇治八の宮の次女。匂宮と結婚し、男子を出産。
  • 浮舟:宇治八の宮の姉妹の異母妹で、大君に似ている。薫と匂宮の間で苦悩し、のちに出家。
  • 宇治八の宮:桐壺帝の第八皇子。光源氏の異母弟。仏道に通じ、宇治で隠遁生活を送る。
  • 横川の僧都:高僧。宇治川に身を投げた浮舟を救い、出家への道を導く。

源氏物語第三部は、光源氏の死後の物語です。主に子孫である薫(女三の宮と柏木の実子、表向きは光源氏の子)と匂の宮(光源氏の外孫)を中心に展開し、二人の貴公子が宇治の姉妹(大君、中の君)を巡って恋愛模様を繰り広げます。この第三部では前の世代の因果が次の世代にどのように影響するか、また人生の無常さや仏教的な諦観などが根底に流れるテーマです。 

薫が自身の出生の秘密に悩みながら宇治八の宮の娘・大君に恋をする一方、匂の宮は中の君と結婚しますがのちに登場する浮舟(大君と中の君の異母妹)にも心惹かれます。薫もまた浮舟に惹かれ、二人の間で苦悩した浮舟は宇治川に身を投げます。しかし高僧・横川の僧都に救われ、最終的に出家の道を選びました。

4.『源氏物語』のタイムラインを分かりやすく解説

『源氏物語』の流れを簡単にまとめたものが以下の表になります。

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『源氏物語』は平安時代を舞台に光源氏の人生を中心に描く長編物語です。美貌と才能に恵まれた源氏が多くの女性との恋愛を経験し政治的にも栄華を極めるところから、女三の宮の密通や最愛の紫の上の死など、その栄華に陰りが見え終わりを告げるところまでを丹念に描きます。源氏の死後、物語は次世代の薫と匂宮に焦点を移し「宇治の姫君」たちをめぐる恋愛と悲劇が描かれます。

タイムラインを用いた光源氏の誕生から晩年まで、そして次世代の物語へと続く約70年の流れの俯瞰により、各時期の重要な出来事が明確になり物語全体の構造がより把握しやすくなったのではないでしょうか。

記事内で使用したタイムラインと相関図の作成に使用しているのは、マインドマップツール「EdrawMind」です。EdrawMindは、複雑な情報を視覚的に整理するのに最適なドローイングソフトであり、マインドマップ以外にも相関図やタイムラインなど豊富なテンプレートを持ちます。

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まとめ

源氏物語は、平安貴族社会の栄華と無常を描いた不朽の名作です。世代をまたぎ約70年にわたる複雑な人間関係や時代の流れを理解するには、タイムラインや相関図などの視覚的ツールが非常に有効です。

本記事で紹介した「EdrawMind」を使えば、誰でも簡単に美しいタイムラインや相関図を作成できます。

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