製造業界において、配線計装図やプロセスフローはよく見られます。仕事をうまく進めるために、P&ID(Piping and instrumentation diagram)を見てすばやく理解することは必要不可欠です。
この記事ではそんなP&IDの読み方について詳しく説明しています。習得することで、P&ID初心者でも図面をすぐに読み取れるようになります。
EdrawMax(エドラマックス)で搭載されるP&ID記号を基にして、P&ID記号の意味、標記などについてを説明します。
- 目次 -
Part 1: P&ID図面の読み方
P&IDとは、設備、機械、バルブなどを示す専用の記号と配管を使用し、それらのコンポーネントの関係を構築して、工業製造のプロセスを可視化で表現するものです。以下では、配線計装図をどうのように見るのか、P&IDの読み方について解説していきます。
1.1 P&ID記号の意味を知る
冒頭で述べた通り、P&ID図面を設計するには多くの専用記号が欠かせません。この視点から見ると、P&ID図面を読み取るために、これらのP&ID記号、及びその流れを理解することは非常に肝心です。一般的にP&IDには、ポンプ、熱交換機、撹拌機、粉砕機、容器、圧縮機、フィルター、モーターなどの機械設備、またバルブと配管、及び様々な計器が含まれます。
バルブは「8」型の形状で示されます。手動、玉形、回転、ボール弁など様々な種類があります。P&ID図面にバルブを使うことで、プロセス中のコントロールポイントを明確にします。
配管は直線で示されます。ラインの太さに応じて主管路、副管路などの表示が違います。配管を使って、設備間のプロセスの流れを表示します。
計器は円の中に直線(実線、点線)が書かれた形状で表示されます。線の上下2つの部分に文字と数字が記載されていることもあります。P&IDにおいては、温度、圧力などを測る場合に使われます。
1.2 記号の標記を理解する
以上の記号の意味を明確にするだけでは、P&IDにおけるプロセスを深く理解することはできません。記号に対応するそれぞれの標記について把握する必要があります。P&ID図面における記号の標記には、設備(管路、計器など)の名称、機能、番号などが含まれます。
設備記号には、その種類や名称を示す文字略語、及びその番号が含まれます。
例:PT-102
PTは圧力伝送器を表し、102は1あるいは01プロセスの2つ目の設備を示します。
配管の標記には、その管路の口径、材質、流体の種類などの情報が組み込まれています。
例:PL1031-300-B2E
PLは配管の流体を示し、1031は管路の位置番号を示し、300は管路の口径であり、B2Eは管路のレベルを表示します。
計器の記号には、円の中の線に応じて、上部に計器の文字略語、下部にその番号の数字が付きます。
例:
PCは圧力制御で、計器の機能を示し、55は計器のループ番号です。
以下はP&IDによく使われる文字略語の意味の一覧表です。
1.3 プロセスの流れを大まかに知る
ここまで述べた内容は、P&ID図面を読み取るための基本、またはその前準備といえます。以下ではP&IDを実際に読み始めていくための内容を触れていきます。
一般的にP&IDには、配線計装図図面の以外にタイトル、設備一覧表などといったプロセスについての情報があります。そのタイトル、関連のあるファイルなどを活かして情報を理解することで、P&ID図面が表示しているプロセスの流れが大まかに分かるようになります。
1.4 主要な管路に応じて見る
最後に、管路に応じてP&IDを見ていきます。P&IDにおける設備は通常、配管の接続と共に、左から右に配置するというP&ID図面の作成ルールがあります。そのため、P&IDは左から右、上から下まで、管路の接続に沿ってプロセスの流れを読むようにしてください。
Part2:P&IDの使用事例
以下では「P&ID作成ソフト」EdrawMaxで作成された、いくつかのP&ID使用事例を挙げています。これまで説明してきた見方を参照に、配線計装図を読み取ってみましょう。
2.1 2Dの P&IDテンプレート
2.2 3Dの P&IDテンプレート
編集可能な排水システムPIDテンプレートを無料でダウンロード
さらにP&ID事例を詳しく見てみましょう。
まとめ
いかがでしたか?この記事では、P&IDの読み方について基本的な知識をメインにご紹介してきました。無料でダウンロードできるP&ID作成ソフトEdrawMaxには、P&ID使用事例が数多くあります。ぜひ本ページで身につけた基礎知識を活かし、配線計装図の読み取りにチャレンジしてみてください。
製造業界で多用されるP&IDの基礎知識の習得で、あなたの仕事がより効率的に進んでいけるよう、この記事がお役に立てると嬉しいです。
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