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KPIツリーとは?活用事例・作り方を説明

ビジネスなど目標を達成するためにKPIツリーを作成することがあります。

KPIツリーは最終的な目標をKGI(Key Goal Indicator)として設定し、数値目標をKPI(Key Performance Indicator)として表すものです。KPIツリーを作成すれば、目標を達成するために必要なことや目標とする指標を定量的に分析できます。

この記事では、KPIツリーについて解説するとともに、 KPIツリーの作成方法について例を交えながら解説します。ビジネスでよく使われる手法として効果も高いため、ぜひKPIツリーの作成方法を覚えて実務に活かしてみましょう。

1.KPIツリーとは?そのメリットは?

KPIツリーとは、KGIを達成するためにKPIをツリー状につなげたものです。KPIツリーを作成することで、最終的な目標を達成するためにはどのようなことをしなければならないのか、必要な要素を可視化できます。

目標やゴールを設定する場合、途中でなにをすべきか、どこまで実施すればよいのかといった指標がなければゴールにたどり着くことは困難です。仮に目標に向かってアクションを起こしていたとしても方向性を見失い、気づかぬうちに間違った方向に向かっていることも起こりえます。

KPIツリーを作成すればアクションプランが明確になり、進捗状況も把握しやすくなるため目標に向かって確実に行動を起こせます。このように途中経過を可視化し、KGIを達成できる点がKPIツリーを作成する最大のメリットです。

2.KGIとは?KPIとの違い

KGIとKPIは最終目標と途中で達成すべき目標という位置づけに違いがあります。

KGIとKPIの違い

そもそもKGIとは「Key Goal Indicator」の略で、最終目標達成指標、あるいは経営目標達成指標を意味します。特に経営やビジネスで使用されることが多く、最終目標の定量的な設定に適した手法です。たとえば、今年度の売り上げは前年比10%増、もしくは1,000万円増といった具合に目標を具体的な数値で表します。

一方、KPIとは「Key Performance Indicator」の略で、重要達成指標と呼ばれます。KPIはKGIを達成するための達成度や評価の指標となる数値や目標です。たとえば、今年度の売り上げを10%増加させるためには第一四半期に売り上げを250万円増加させなければならない、売り上げを増やすためには顧客数を100人増やすといった数値です。

つまりKGIを最終目標とするのであれば、KPIは途中経過という関係性が成り立ちます。双方とも指標を測るうえで重要な要素であり、KPIを積み上げてKGIが達成されるといってもよいでしょう。

3.  KPIを分解・数値化するコツ

KPIを分解・数値化する際にはいくつかコツがあります。以下の点を意識して分解・数値化すると、わかりやすいKPIが作成できます。

  • KGIからKSFを洗い出しKPIを設定する
  • 複雑な計算式を用いない
  • 単位を設定してわかりやすくする
  • 抜け漏れがないように分解する
  • 重複する項目がないように注意する
  • KPIとして適さない要素を排除する

まず、KGIを決めたのちにKSFを洗い出す必要があります。KSFとは「Key Success Factor」の略で重要成功要因と呼ばれます。KSFはKGIを達成するための要素です。たとえば、売り上げ増加に必要なKSFは集客数増加と商品単価アップといった具合に、KGI達成に結びつく事柄を指します。なお、KSFのほかにCSF(Critical Success Factor)、KFS(Key Factor for Success)と呼ばれる言葉を使うこともありますが、いずれも同じ意味です。

KSFを洗い出したのち、KSFにひもづくKPIを設定します。なお、KGIから直接KPIを設定する方法もありますが、どちらの書き方でも問題はありません。KGIから発生するアクションを明確にしてからKPIとして数値目標を設定したいときにはKSFを明記するとよいでしょう。

KPIを設定する際には、複雑な計算式を用いず四則演算で求められる数値を設定しましょう。複雑な計算式を使った場合、算出根拠がわかりにくく、ほかのKPIとの整合性がとれなくなるためです。

さらに、抜け漏れがないか、もしくは重複している項目がないか、このような観点で要素を洗い出したうえで整理することも重要です。KPIツリーを作成する際には、さまざまな要素を書き出してみたくなります。しかし、気がつかないうちに同じような意味の項目が重複していたり、逆に項目に偏りがでて抜け漏れが発生したり、このようなことが起こりえます。

こうしたことを防ぐためにも、今回ご紹介した点を踏まえてKPIの分解や数値化を行ってみましょう。

4.KPIツリーを作成する時のポイント

KPIツリーを作成する際のポイントは以下のとおりです。

  • KGIに結びつくKPIか確認する
  • 整合性のある要素をつなげる
  • 先行指標と遅行指標を意識する
  • はじめから完璧なツリーを作成しようとしない

まず、KGIからKPIにブレイクダウンするさいには、その要素との関連性をひとつずつ確認しながらツリーを作成すると整合性のとれたツリーを作成できます。

さらに先行指標と遅行指標を意識することも重要です。先行指標とは、目標を達成するうえで先行するタスクと数値で、たとえば売り上げを増やすために広告宣伝費を20%増やすといった先行して達成すべき指標です。

遅行指標とは先行指標を実施することで効果が表れる指標で、さきほどの例でいえば広告宣伝費を増やすことで集客率を5%上げるといった数値のことをいいます。

こうしたツリーを作成する際には整合性がとれているかなど気をつけながらも、はじめから完璧なものを作成しようと思わないことも重要です。完全なものを作成しようとすると自由な発想が起きにくく、整合性を合わせるあまり整理しきれないこともありえます。中には気をつけていても重複している項目があるかもしれません。そうした項目は一旦ドラフトを作成したうえで見直すようにすれば、混乱することなく修正できます。

まずは最終目標と各タスク、指標を整理し、自由な発想でKPIツリーを作成するようにしましょう。

5.KPIツリー作成の手順(具体例)

ここまでKPIツリーとはなにか、KPIツリーを作成するために意識するポイントについて解説しました。ここまでの解説を踏まえて実際にKPIツリーを作成してみます。

今回はKPIツリーを作成する際に求められる、構造を分解して論理的に思考するのに最適なEdrawMindを使用したKPIツリーの作成手順をご紹介します。みなさんも実際にEdrawMindをダウンロードしてKPIツリーを作成してみてください。

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ここでは、ある会社の売り上げを前年比で30%増加させるという想定でKPIツリーを作成します。

1. 「ワークベンチ」の中から「Right Map」を選択して「New Right Map」をクリックします

KPIツリーを作成する

2. まずKGIを設定します。ここでは「前年比売上」と記載し、数値目標は「30%増加」としましょう

売り上げを増やすために必要なKPIを記載

KPIの数値はトピックとして直接書き込む方法と検討結果をあとからコメントとして別途書き加える方法があります。今回はわかりやすくするためトピックに数値を記入しました。

3. 次に売り上げを増やすために必要なKPIを記載します

売り上げを増やす要素として、ここでは「購入客数30%増」「客単価1万円」をKPIとして設定します。

必要な要素(KPI)を考え

4. 設定したKPIを達成するのに必要な要素(KPI)を考えます。

たとえば、購入客数を増やすためには「来店数」や「購入率」を増やす必要がありそうです。さらに「客単価」を上げるためには「商品単価」や商品の組み合わせである「セット率」を上げることも考えられます。それぞれの要素と数値をKPIとして記載しましょう。

ブランチや形状のスタイルを変える

合わせてブランチや形状のスタイルを変えてみます

ブランチや形状のスタイルを変える

このように最終目標であるKGIからブレイクダウンする形で各KPIを設定してドラフトを作成します。そのうえで、各KPIの項目は有効なものか、数値は実現可能か、KPIとKGIに整合性があるのか確認を行います。

作成の過程でブレインストーミングしたり、会議の中で議論したりすることも重要です。このように確認しながらアップデートしたものを最終的なKPIツリーとして完成させます。

KPIツリー作成後は、具体的なアクションプランへの落とし込みのほかに、定期的なチェックと見直しを行い、PDCAサイクルの中でブラッシュアップしていくことも重要です。

6.  KPIツリー作成に役立つツール——EdrawMind

KPIツリーを作成するときにはEdrawMindを使うと簡単に作成できます。

EdrawMindは数あるマインドマップツールの中でも数多くの機能を備え、さまざまな種類の関連図を作成できるすぐれものです。マインドマップだけではなく、ブレインストーミングや今回ご紹介したKPIツリーなど、構造を分解して論理的に思考する際に最適なツールです。

6.1 使いやすくて自由にアイデアをまとめられる!

数多くのマインドマップツールがある中でEdrawMindは操作性が高く、ほとんどの操作がドラッグアンドドロップと右クリックで完結します。わずらわしい操作がいっさいなく、KPIツリー作成に集中できる点は大きなメリットです。トピックを作成したあとは自由な発想でサブトピックを並べていけば、アイデアを考えながら整理できるため課題と解決方法がすぐに体系化できます。

EdrawMind  メニュー

さらにコメントを残したり共有してコラボレートしたりと、EdrawMindはKPIツリーを効率的かつ効果的に作成する機能が満載です。実際にEdrawMindに触れ合い、KPIツリーを作成してみましょう!

6.2 豊富なテンプレートで効率up!

テンプレートが揃っているため普段マインドマップに慣れていなくても、すでに完成したマインドマップを参考に自分に合ったマインドマップを簡単に作成できます。EdrawMindは豊富なテンプレートを取り揃えているほか、ライブラリには各ユーザーが作成したマインドマップが多数公開されています。

EdrawMind   テンプレート

マインドマップを作成する習慣がつけば論理的な思考力も養われるため、ビジネスでも普段の生活でも成功することに間違いありません。

6.3 AIに聞いてみると作成がカンタンに!

なお、EdrawMindにはすぐれたAIが搭載されています。膨大なデータと機械学習によりマインドマップに関する数多くの知見を持ち、私たちの課題を解決する手助けをしてくれます。

マインドマップ作成に困ったときには、とにかく質問してみましょう。EdrawMindのAIは、あなたの悩みに対して適切に回答します。今回KPIツリーを作成するにあたり、EdrawMind AIにKPI分解のコツや考え方、手順など聞いてみました。

EdrawMind AIにKPI分解のコツや考え方、手順など聞いてみました

このように、KPIツリー作成についての専門的な知見をもらえる点もEdrawMindならではのすぐれた機能のひとつといえるでしょう。

KPIやブレインストーミングを作成するのに最適なEdrawMindを導入して、ぜひビジネスや生活の中で活用してみてください。ダウンロードは無料です。まずはEdrawMindに触れ合い、実際に体験してみましょう!

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